内容説明
グローバル化とともに雇用システムの柔軟化が進行する東アジアにおいてどのような制度が必要なのか。労働市場において対立しがちな、柔軟性と安全性(保障)を可能にする雇用戦略、すなわち「フレキシキュリティ」を担保するための制度的仕組みを詳細なデータと重厚な分析を通じて探究する。
目次
00 序章:東アジア労働市場の変容と再構築に関する制度的分析の射程
01 東アジアの経済成長と構造変化
02 東アジア労働市場の構造変化と制度改革―安全性の拡大を欠いた柔軟性の一方的拡大
03 雇用調整パターンの国際比較―日本とヨーロッパ経済の比較
04 労働市場の変容とマクロ経済の累積的因果連関構造―日韓両国の脱工業化の影響を中心に
05 日本―企業主義的レギュラシオンの衰退と雇用システムの変化
06 中国―内需主導型成長体制の構築に資する労働市場の制度改革
07 韓国―グローバル化の深化と雇用システムの不安定性
08 東アジア労働市場における柔軟性と安全性の変化とその社会的帰結―アンケート調査の結果に基づいて
09 東アジア労働市場の再構築と新しい発展モデルの模索
著者等紹介
厳成男[ゲンセイナン]
1973年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。福島大学経済経営学類准教授、新潟大学経済学部准教授などを経て、立教大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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