ケアが生まれる場―他者とともに生きる社会のために

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  • サイズ A5判/ページ数 322p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784779513961
  • NDC分類 369.04
  • Cコード C3039

内容説明

ケアが生まれる場では何が起こっているのか。社会の編成のあり方が変容し、家族と社会の境界が揺らぐなかで、さまざまなフィールドから民族誌的アプローチで迫る。

目次

ケアが生まれる場へ
第1部 福祉の試み、制度の隙間(高齢者ケアをめぐる共同性の再編―北部タイの郊外村の事例;最適化されたケア―フィンランドの社会サービス改革と「市民‐消費者」の浮上;家族と地域が重なり合う場―沖縄の離島における小規模多機能型居宅介護;福祉オリエンタリズムと人類学―ベトナムの村落における障害者ケアに見る「社会」の弱さ)
第2部 生の空間としての家族の境界面(ケアが動き出すとき―ラオス低地農村部の看取りの現場を事例に;死者への貢献の進め方―ガーナ南部における葬儀と集団の生成;津波のあとで、終わりの手前で―津波被災地域のケアと家)
第3部 異質な他者と出会う(宗教のケア・ネットワーク―占領下ドイツにおける避難民支援;街区のラーデン―1980年代ベルリンの再開発とケア;都市に生きる場所―タイにおける「寺住まい」の実践からみる社会再編;ケアの空間、かりそめの場所―東アフリカの難民キャンプにおける市場の形成)
第4部 隣り合う他者とのあいだで(乳のやりとり―下級武士の日記にみる江戸時代のいのち;あの虹の向こう―大阪市西成区の単身高齢者と世代・セクシャリティ・介護;マプーチェ医療とチリ人患者―サンティアゴの先住民医療の現場から;病気と付き合う―慢性病の食事療法をめぐる民族誌的試論)

著者等紹介

森明子[モリアキコ]
国立民族学博物館グローバル現象研究部教授。専門は文化人類学、ヨーロッパの民族誌研究。ウィーン大学経済史社会史研究所、ベルリン・フンボルト大学ヨーロッパ民族学研究所等にて客員教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

30
人が生きていくためにはケアがかかせない。では、どういうときにケアが生まれる場が形成されるのか。本著は、民族史的アプローチで問いに答えようとしている。ケアは支援ー被支援という一方通行ではない。双方向的なもの。もっと深い議論がほしかった。2019/09/09

aof

4
人類学のフィールドの多様さが感じられて、すごくワクワクした。当たり前だけど、民族誌的なアプローチは、異文化に対してだけじゃなく、ケア、災害、病院など様々なフィールドに対しても行うことができる。わたしも、自分の職場の民族誌書きたい!!と盛り上がってしまった。 ただ一つ一つの章が短かったので、もうちょっと深く考察してほしかったなーと思ったのも事実。さわりだけ、という感じで終わってるものが多かった。2019/12/31

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