出版社内容情報
こんなことまで,こんなふうに研究できる。新しい統計手法を駆使してパーソナリティ研究に挑む人たちに向けて幅広くモデルを紹介。
「クロスロード・パーソナリティ」シリーズ刊行にあたって
はじめに
第1章 人間の性格は何次元か?─因子分析─ [谷伊織]
1 パーソナリティと構成概念
2 パーソナリティ尺度と因子分析
3 因子分析の実践─ Big Five 尺度短縮版を用いて─
4 因子分析のまとめと注意事項
第2章 項目反応理論による心理尺度の作成[久保沙織]
1 従来の項目分析とその限界
2 IRT による項目分析( 2値データの場合)
3 心理尺度の作成(順序カテゴリカルデータの場合)
第3章 人を健康/不健康に分けるだけが尺度じゃない─GHQ への潜在ランク理論の適用─ [清水裕士]
1 心の状態を順序的に評価する
2 潜在ランク理論
3 今回用いるデータ:精神的健康調査票(GHQ60)
4 潜在ランク理論によるGHQ60の潜在ランクの推定
5 潜在ランク理論の評価
6 まとめ
第4章 一対比較法や順位法による反応バイアスの抑制─イプサティブデータの項目反応理論による分析─ [登藤直弥]
1 反応バイアスとは
2 反応バイアスへの対処法
3 一対比較法と順位法
4 一対比較・順位法データに対する項目反応モデル
5 分析例
6 おわりに
第5章 外向的な人を内向的に,内向的な人を外向的にふるまわせると?─分散分析と交互作用─ [井関龍太]
1 効果はひとそれぞれ
2 分散分析の実施
3 交互作用があるのかないのかあいまいなときは?
4 最後に
第6章 自己愛の高い人は健康的なのか?─メタ分析─ [岡田涼]
1 自己愛と心理的健康の関連を考える
2 先行研究をまとめる
3 メタ分析で結論を出す
第7章 道徳性教育カリキュラムをどう組めばよいか─非対称三角尺度法─ [村上達也]
1 日本人の道徳心
2 道徳性教育プログラム
3 非対称三角尺度法
4 非対称三角尺度法の実施
5 結果の解釈
6 おわりに
第8章 大学入試期間のストレス対処経験は情動知能の成長感を高める?─多母集団の同時分析と媒介分析─ [野崎優樹]
1 研究の背景
2 データを集めた方法
3 多母集団の同時分析
4 媒介分析
5 まとめ
第9章 ストレスの強さは人によって違う?─階層的重回帰分析と交互作用─ [高野慶輔]
1 素因ストレスモデルと縦断調査
2 階層的重回帰分析と交互作用
3 モデルの推定と検定,結果の解釈
4 解釈のポイントとモデルの拡張
5 おわりに
第10章 二人一緒ならうまくいく?─マルチレベル構造方程式モデリング─[浅野良輔]
1 はじめに
2 本章の目的とデータの概要
3 個人から「関係」へ
4 共有された関係効力性
5 ペアデータを分析する
6 マルチレベル構造方程式モデリング
7 研究の流れ
8 おわりに
第11章 学習方略の使用に対する学習動機づけの効果は教師の指導次第?─階層線形モデル─ [鈴木雅之]
1 はじめに
2 本章の背景と目的
3 階層線形モデル
4 調査とデータの概要
5 分析の実施と結果
6 おわりに
第12章 遺伝と環境の心理学─高次積率を用いた行動遺伝モデル─ [尾崎幸謙]
1 遺伝と環境
2 行動遺伝学における遺伝の影響の意味
3 行動遺伝学の利点
4 単変量モデル
5 単変量モデルのパス図による表現
6 A,C,D,E の説明
7 ACE モデルとADE モデルおよびバイアス
8 興味のある変数に与える他の要因の影響
9 高次の積率を用いた構造方程式モデリングとACDEモデル
10 ACDE モデルの分析条件
11 ACDE モデルによる身長データの分析
12 まとめと展望
第13章 パーソナリティの変化と健康の変化の関係性の検討を行う─潜在変化モデルを用いた2 時点の縦断データの分析─ [高橋雄介]
1 パーソナリティ特性研究と縦断データ207
2 潜在変化モデルを用いた研究の具体例208
3 潜在変化モデルの実際213
4 けっきょく潜在変化モデルで何が検討できたのか215
5 潜在変化モデルの欠点と今後の展開216
第14章縦断データの分類─決定木および構造方程式モデル決定木─ [宇佐美慧]
1 縦断データと分類の問題
2 決定木による分類の概要
3 決定木による分類の原理
4 多変数の場合
5 構造方程式モデル決定木
6 決定木についての補足
荘島 宏二郎[ショウジマ コウジロウ]
独立行政法人大学入試センター研究開発部准教授早稲田大学大学院文学研究科単位取得満期退学(2004) 博士(工学)主著:荘島宏二郎(編) 心理学のための統計学シリーズ 誠信書房植野真臣・荘島宏二郎(2010).学習評価の新潮流 朝倉書店山森光陽・荘島宏二郎(2006).学力─いま,そしてこれから ミネルヴァ書房他
目次
人間の性格は何次元か?―因子分析
項目反応理論による心理尺度の作成
人を健康/不健康に分けるだけが尺度じゃない―GHQへの潜在ランク理論の適用
一対比較法や順位法による反応バイアスの抑制―イプサティブデータの項目反応理論による分析
外向的な人を内向的に、内向的な人を外向的にふるまわせると?―分散分析と交互作用
自己愛の高い人は健康的なのか?―メタ分析
道徳性教育カリキュラムをどう組めばよいか―非対称三角尺度法
大学入試期間のストレス対処経験は情動知能の成長感を高める?―多母集団の同時分析と媒介分析
ストレスの強さは人によって違う?―階層的重回帰分析と交互作用
二人一緒ならうまくいく?―マルチレベル構造方程式モデリング
学習方略の使用に対する学習動機づけの効果は教師の指導次第?―階層線形モデル
遺伝と環境の心理学―高次積率を用いた行動遺伝モデル
パーソナリティの変化と健康の変化の関係性の検討を行う―潜在変化モデルを用いた2時点の縦断データの分析
縦断データの分類―決定木および構造方程式モデル決定木
著者等紹介
荘島宏二郎[ショウジマコウジロウ]
独立行政法人大学入試センター研究開発部准教授。早稲田大学大学院文学研究科単位取得満期退学(2004)。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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