内容説明
徹底された他者論は、宗教もしくは形而上学へ回帰せざるを得ないのか。あるいは、哲学、宗教、倫理の間に“狭き道”を見出すことは可能か。
目次
第1部 他者性と責任(内面性と他者性―レヴィナスにおける孤独な感受性;責任の起源―レヴィナスの倫理学;自我の解体―レヴィナスにおける絶対的受動性の起源;非対称の倫理学の陥穽―レヴィナスにおける倫理学と宗教の間;不可能なものの経験―デリダにおける責任)
第2部 他者という記号(他者論の狭き道―レヴィナスからデリダへ;他者と言語―デリダにおける他者の空隙と代補;記号の形而上学―デリダにおける仮構としての言説;他者論の形而上学化と否定神学―レヴィナスとデリダの間)
第3部 法外な他者論の理路(他者論の宗教的基盤―逆説と仮構の哲学のために;責任と根本悪―悲劇的世界観と他者;二律背反の通過―神・人間・他者)
著者等紹介
吉永和加[ヨシナガワカ]
高知県に生まれ、奈良県に育つ。神戸大学文学部卒業。大阪大学大学院文学研究科博士課程後期課程中退。大阪大学大学院文学研究科助手を経て、岐阜聖徳学園大学教授。哲学・倫理学専攻。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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