内容説明
今こそ「家族」を考える、現実に追いつくために。よりアクチュアルに、より哲学的に、なにより身近なテーマを問う。
目次
1 結婚のこれから(結婚の形而上学とその脱構築―契約・所有・個人概念の再検討;「男女不平等」としての結婚―日本とフランスの比較から)
2 家族と法の現在(「法は家庭に入らず」を考える―DV防止法に基づいて;生殖補助医療と親子―親子法の再検討)
3 家族の形(共同生活体としての家族;家族であるために何が必要なのか―哲学的観点から考える)
著者等紹介
藤田尚志[フジタヒサシ]
1973年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。フランス・リール第三大学人間社会科学研究科博士課程修了。Ph.D.(リール第三大学)。フランス近現代思想専攻。九州産業大学准教授
宮野真生子[ミヤノマキコ]
1977年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。日本哲学史専攻。福岡大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜間飛行
129
初めにデリダの脱構築を、《起こりつつある微細な兆候を見逃さず目を向けること》と紹介している。これが本書の基本姿勢である。新・専業主婦志向の根底にある男女の不平等、DVを巡る国家権力介入の可否、生殖補助医療による親子認定の難しさ、共同生活の原理としての互酬とコレクティブハウスの試み、そして出産・授乳という自然な母子関係に後から文化的な父性が加わった家族という単位への見直し…と、テーマが多岐にわたる分、多様な観点から現代の家族を巡る問題を俯瞰することができる。家族の形態や可能性も、思っていた以上に広いようだ。2020/02/05
sk
8
社会学、哲学、法学の観点から家族について書いている論文集。この手の本は希少である。2019/07/28
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