内容説明
「愛」の一語が秘めた深遠な思想史の扉を開く。よりアクチュアルに、より哲学的に、なにより身近なテーマを問う。シリーズ第1巻。
目次
1 西洋から考える「愛」(古代ギリシア・ローマの哲学における愛と結婚―プラトンからムソニウス・ルフスへ;聖書と中世ヨーロッパにおける愛;近代プロテスタンティズムの「正しい結婚」論?―聖と俗、愛と情欲のあいだで;恋愛の常識と非常識―シャルル・フーリエの場合)
2 日本から考える「愛」(古代日本における愛と結婚―異類婚姻譚を手がかりとして;近代日本における「愛」の変容)
著者等紹介
藤田尚志[フジタヒサシ]
1973年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。フランス・リール第三大学人間社会科学研究科博士課程修了。Ph.D.(リール第三大学)。フランス近現代思想専攻。九州産業大学准教授
宮野真生子[ミヤノマキコ]
1977年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。日本哲学史専攻。福岡大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sk
6
類書が少ない愛の思想史。キリスト教や日本における男女の愛について。2019/06/11
鏡裕之
4
loveは神から人に向けられたものであり、日本では、当初翻訳された言葉は「御大切」だったというのは、なかなか衝撃的であった。近代以前の日本人にとって「一発やりたい!」=「恋愛」なので、「おれはあいつの身体だけに惹かれているのか?」という葛藤がなかったという指摘もまた、興味深かった。2018/05/11
check mate
1
第6章の夏目漱石・北村透国・高村光太郎はめっちゃ面白かった。第5章の崖の上のポニョ批判は、言いたいことは解らなくはないが、少なくとも崖の上のポニョの批判にはなっていない。2016/06/15
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