内容説明
イスラーム法学者とは何者か。現イラン国家が宗教界とどのような結びつきを持っているのか、そのことがどのような意味を持っているのか、という点は、ほとんど無視されてきたといっても過言ではない。本書はその空白を埋めて、イランの政治・社会の実態を、宗教界との関係において明らかにする。宗教界との関係から見えた、イランの社会と国家体制の実態、そして変動の予兆。
目次
イランの国家研究としての宗教界研究
第1部 宗教界と社会(宗教界の史的展開とイラン革命;一般信徒の実践とイスラーム法学者の存在―感性の規律化と「楽しさ」の位相;聖者としての法学権威―現世利益と奇蹟;「学知」の再生産と法学権威事務所運営)
第2部 宗教界と国家(ホメイニー指導体制下における国家と宗教界の関係;法学権威制度への国家介入と宗教界における「学知」の行方;権威主義体制化する宗教界;イスラーム共和体制下における生命をめぐる法‐倫理関係;イスラーム外交の転換―イデオロギー外交から文化外交へ)
宗教界とイスラーム体制の未来
著者等紹介
黒田賢治[クロダケンジ]
1982年奈良県に生まれる。2005年北海道大学文学部卒業。2011年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)。立命館大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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