目次
第1章 「大学の死」は現実になるか
第2章 予測困難な時代で活きる日本の「学び」
第3章 専門知を統合するための「教養教育」
第4章 日本の「学び」とアクティブ・ラーニング
第5章 「主体的な学び」はポートフォリオで評価できるか
第6章 eラーニング時代における大学再生のシナリオ
最後に 日本の「学び」が大学教育を救う
著者等紹介
渡部信一[ワタベシンイチ]
1957年仙台市生まれ。東北大学教育学部卒業。東北大学大学院教育学研究科博士課程前期修了。博士(教育学)。東北大学大学院教育学研究科助教授などを経て、東北大学大学院教育情報学研究部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YH
1
予測困難な時代、複雑であいまいな時代、そして混迷する時代に必要な教育は、「きちんとした知識を脳の中に効率よく蓄積してゆく」のではなく、何らかのコミュニティや共同体に加わり、「よいかげんな知」を「しみ込み型の学び」で獲得してゆくことであり、日本の伝統芸能の学びは参考になると著者は言う。 現在少し携わっている、学生向けのボランティアプログラムも意図と目的をもって作りこむよりも、とりあえず参加して何か感じてこい!の方が良い場合もあるのかもしれない。 ・近代科学は「きちんと条件がコントロールされた環境」、つま2013/11/23
鵜殿篤
0
90年以降の大学改革の流れで、PDCAとかアクティブラーニングとかが導入されましたが、それらは所詮は西洋近代の延長線上にある工学的アプローチに過ぎず、原理的な限界があり、このままでは時代の変化に対応できず、大学は滅びます。重要なのは、曖昧で複雑なものをそのまま総合的に理解することであり、状況や環境との相互作用であり、具体的で現実的な文脈を伴った身体性であり、決まった一つの答えを出すのではない「良い加減」です。これを取り戻すためには、最新の認知科学の知見を踏まえると、日本の伝統的な「学び」が極めて有効です。2019/05/19
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