内容説明
社会認識の革新が災害に強い社会を生む。経済学・人権・社会福祉・NGO・歴史認識という多角的な視点から、震災と日本社会の関係を読み解く。
目次
第1章 災害の複合化と社会認識―経済学の現状とのかかわりで(戦後改革と見落とされた課題;現代経済学の諸潮流;災害研究とアジア研究の接点;おわりに)
第2章 震災と人権(災害対応の三段階;今回の震災における対応の問題点―情報共有の欠落;横の「とも」と縦の「共」;人権より上の「公共の福祉」;政府にとっての人権―「思いやり」;欧米の公と日本の公;諸外国の法制度および国際条約における「知る権利」;おわりに―私たちの目指す社会)
第3章 東日本複合大災害とこれからの社会福祉(「くらし(生活)」が成り立っているようす
社会福祉の位置と役割
過去の大災害時に社会福祉(社会事業)が果たした役割
東日本複合大災害で社会福祉の果たした役割と社会福祉の代替性
おわりに)
第4章 中国の四川大地震とNGO(中国社会における政府とNGOの関係;四川大地震への取り組み;NGOの問題点;政府との良好な協働関係の構築;おわりに)
第5章 福島の核爆発と歴史を見る眼―日本に落ちた三度目の原爆(被爆という過去との遭遇;植民地主義という過去との遭遇;経験に基づく社会の不在;おわりに―経験に基づく社会の創造)
著者等紹介
竹内常善[タケウチツネヨシ]
1945年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。地域経済論専攻。大阪産業大学教授
斉藤日出治[サイトウヒデハル]
1945年生まれ。名古屋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。社会経済学専攻。大阪産業大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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