内容説明
「代表制民主主義+福祉国家」という20世紀型デモクラシーは、今日、さまざまな挑戦に晒されている。アクターとユニットという二つの観点から「民主主義と福祉」の新たな相互作用にアプローチし、新しいありかたを模索する「政治」のいまを描き出す。
目次
模索する政治、政治の模索
第1部 政治アクターの変容と再考―民主主義をめぐる模索1(社会民主主義政党の模索と変容―イギリス労働党の組織改革を中心に;労働者・市民・生活者―政界再編期における労働組合と政党の模索 ほか)
第2部 福祉政治の挑戦とアクターの再考―福祉をめぐる模索1(福祉国家再編の政治とスウェーデン社民党の対応戦略;アメリカの福祉レジームの再編に関する一考察―医療保険改革・財政改革間の相互制約 ほか)
第3部 ナショナルなユニットの変容の中で―民主主義をめぐる模索2(ベルギー分裂危機と合意型民主主義;都市の近隣住区から政治を模索する―フランスの住区評議会制は「都市ガヴァナンス」空間を創出するか ほか)
第4部 ポスト福祉国家のユニットへ?―福祉をめぐる模索2(カナダにおける社会的シティズンシップと多様性の統合―戦後の発展と九〇年代以降の模索;男性稼ぎ手型家族を基礎とした福祉国家からどのように脱却するのか?―ベーシック・インカム、性別分業、民主主義 ほか)
著者等紹介
田村哲樹[タムラテツキ]
1970年生まれ。名古屋大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。政治学・政治理論専攻。名古屋大学大学院法学研究科教授
堀江孝司[ホリエタカシ]
1968年生まれ。一橋大学経済学部卒業、同大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。政治学・社会政策学専攻。首都大学東京都市教養学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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