内容説明
今、時代がナショナリズムを捕える。グローバル化の中で世界や日本を真摯に考える。
目次
第1章 ナショナリズムの起源
第2章 共和主義とナショナリズム―時間と記憶の政治学
第3章 言語、メディアとナショナリズム
第4章 リベラル・デモクラシーとナショナリティ
第5章 コスモポリタニズムとの論争
第6章 多文化主義とナショナリズム
第7章 憲法とナショナリズム
第8章 公教育とナショナリティ―愛国心教育をめぐる議論を題材に
第9章 日本のナショナリズムと秩序意識
著者等紹介
施光恒[セテルヒサ]
1971年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)。現代政治理論・政治哲学・人権論専攻。九州大学准教授
黒宮一太[クロミヤカズモト]
1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。政治思想・政治理論専攻。京都文教大学専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドクターK(仮)
4
ナショナリズムをめぐる言説は、論者の主義・主張が強く反映されやすく、(右にせよ左にせよ)過度に偏ったものが多いように思う。だが、本書はナショナリズムに関する最新の研究動向を踏まえ、客観的に、そして丁寧に議論が整理されており、思想的なバイアスを感じることなく読める。どちらかといえば、ナショナリズムを肯定的に評価する執筆者が多い印象ではあるが、彼らは決して排外主義や国粋主義的なものとしてナショナリズムを捉えているのではない。むしろ、自由や平等といったリベラルな価値と結びつけようとする議論もあり、興味深かった。2017/01/30
mittsko
0
リベラル・ナショナリズム宣言の書とも読める もっと批判的な論稿が含まれていたらよかったなぁ2009/08/11