目次
第一章 インドにおける仏教の誕生と展開(仏教誕生の背景;釈尊がさとりに至るまで ほか)
第二章 空海と密教(空海(七七四~八三五)の生涯と教え
密教と顕教 ほか)
第三章 道元と坐禅(道元(一二〇〇~一二五三)の生涯と教え
坐禅とその系譜 ほか)
第四章 親鸞と浄土信仰(親鸞(一一七三~一二六三)の生涯と教え
近代化と『歎異抄』ブーム ほか)
著者等紹介
吉村均[ヨシムラヒトシ]
1961年東京生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員(DC)を経て、現在、公益財団法人中村元東方研究所専任研究員。東洋大学・明治学院大学・東京女子大学・横浜市立大学非常勤講師。専門、日本倫理思想史、仏教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sayan
18
AIと資本が人間の労働・判断・関係を媒介する統治の時代が進む。映画マトリックスでネオが赤ピルで目覚めたように、どこに属するかではなく何を見抜くか、その視点なくして奪われた自由の奪還は難しい。この構図は対機説法に通じる。空海・道元・親鸞の仏教的核心は、翻訳・標準化・包摂という実践知として赤ピル化される。相手の迷いに応じて見方を変える視点と知が、今まさに問われる。それは西洋の真理を発見する理性や外部への脱出を意味しない。内部で自覚的に立ち上がる自由=制度・関係・他者の中で飲み込まれず自身を承認する行為である。2025/09/30




