内容説明
美学を礎にした倫理の構築に向けて。イロニーをもたらす「知」と、良心に根ざした「信仰」との相剋を、美学的考察によって丹念にあぶり出す。
目次
序論 本書の研究視角と叙述方法
第1部 初期キェルケゴールの哲学的美学:イロニー論(キェルケゴールの問題意識;美学研究の開始;イロニーについての知見の拡大過程;様々な美学的考察―イロニー論との関連で;『イロニーの概念について』における疎外論と「宥和」論;中間考察)
第2部 初期以後のキェルケゴールの神学的美学:良心論(誤った方向をとった「反省」に抗して―キェルケゴールによるハイベア批判;イロニーと良心の協働―『愛のわざ』を中心に)
結語 信仰の光学としてのキェルケゴール美学―尊厳論への展望
著者等紹介
木瀬康太[キノセコウタ]
1980年1月3日生まれ。2019年6月東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻比較文学比較文化コース博士課程修了、博士(学術)。現在、在野の哲学研究者・翻訳者として活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。