目次
序章
第1編 ペロンと不安定な民主主義
第2編 冷戦期におけるアメリカ、ラテンアメリカ、ラテンアメリカの軍部
第3章 官僚型権威主義体制における「アルゼンチン革命」とその限界
第4章 カンポラ政権、ペロン政権におけるアルゼンチンの政治社会
第5章 イサベル・ペロン政権と暴力のエスカレート
第6章 「国家再組織プロセス」と汚い戦争のエスカレート
第7章 アルゼンチンの汚い戦争での犠牲者
第8章 アルゼンチン軍部の人権侵害に対する市民活動
第9章 1970年代におけるアメリカのアルゼンチンに対する外交姿勢
終章
著者等紹介
杉山知子[スギヤマトモコ]
神戸大学大学院法学研究科博士課程後期満期修了退学。コロンビア大学より博士号取得。国際関係論専攻。東海大学政治経済学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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RF1
2
読了本に加えていいのか迷うほどワイルドな読み方をしたけれど…めっちゃくちゃわかりやすかった。絶対再読しよう。国際関係の本てこじゃれた言い回しというか、言葉遊びのし過ぎでしんどいのが多いけど、これは本当に明瞭で嬉しい。アルゼンチンって南米の優等生だと思ってたんだけどなぁ…意外と…叩けば叩くほど埃が…2012/07/09
ハンギ
1
前半と後半に分けて読めるのかな。前半はペロン主義と政治についての説明で、後半は軍部の行った「汚い戦争」こと住民虐殺について記述されている。ナチスを模倣してユダヤ人を弾圧したりとか、かなり凄惨な内容になっている。体感的には日本もいつこうなってもおかしくないと思う。人権侵害についての母親たちの危険に身をさらすような勇気ある行動はすごいと思った。その母親たちの中でも軍部にさらわれて行方不明者になったものもいる。遺体には火をかけていたり、かなり損壊が激しいような証拠隠滅をするそうだ。2012/09/13