内容説明
猫濃度高めな一冊!中国語訳にもなっている『村上春樹とネコの話』(彩流社)の著者が、ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に沿って、村上ワールドのなかのSF的要素を狩猟。さらには、「ムラカミ=猫」のイメージを決定づけるアンソロジーとしても読み応えのある本書で、村上ワールドへ誘われたい!
目次
序 『村上春樹とネコの話』著者・鈴村和成先生インタビュー大綱
1 『羊をめぐる冒険』、あるいは電気猫の命名
2 『ねじまき鳥クロニクル』、あるいは“電話の電気猫”はどこに?
3 『スプートニクの恋人』、あるいは猫とすみれのフーガ
4 『海辺のカフカ』、あるいは黒猫トロの変容
コーダ ニューヨークの「うずまき猫」
著者等紹介
鈴村和成[スズムラカズナリ]
1944年、名古屋市生まれ。東京大学仏文科卒。横浜市立大学教授を経て、同名誉教授。文芸評論家、紀行作家、詩人。『ランボーとアフリカの8枚の写真』(河出書房新社・藤村記念歴程賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宇宙猫
14
挫折。村上春樹の小説に出てくる猫についての話。小説は読んでないのでチンプンカンプン。2019/11/07
ophiuchi
7
P.K.ディックをもじった題名が繰り返し出てくるが「電気猫」の意味するところは分からずじまい(理解力が乏しいということか…)。村上春樹もディックも自分にとって「微妙」な作家で、気になるから読むけど好きかと問われると言いよどんでしまう。で、この本を読んでもやっぱり「微妙」なのでした。2015/02/23
羊の国のひつじ
5
村上春樹の世界で光る猫の存在に焦点を当てたもの。タイトルはもちろんディックから。海辺のカフカでの猫の重要性が特に興味深かった。メタファーとしての猫の役割が大きい。世界観すべてを理解することは難しいけど、こんなふうに一つの観点から紐解いてみるのもおもしろいです2021/01/11
rien
1
猫好き、村上好きには堪らない一冊かもしれません。猫みたく丸く寝転んでゆるゆると読めます。今の季節は縁側の代わりに火燵でね。 鈴村和成がかつて着目した電話というテーマが猫と結びつき、メディアの発展も重なって、ムラカミ・ワールドに棲まう電気猫がついに頁という夢現のあわいで目撃されました(でも、「ある瞬間には全てが存在し、次の瞬間には全てが失われている」のかもしれません)。 ニャア!2015/02/17
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