内容説明
『木を植えた男』によって世界中で知られるジャン・ジオノは、フランスでは知らない者がいないほど著名な作家である。パリのフランスではなく、南仏のオート=プロヴァンスという地方を描いたという点で特筆すべき作家だ。ジオノは南仏マノスクという町で生涯を過ごし、その地を舞台に当地の住人たちの物語をたくさん創造した。死後すでに四十年以上が経過するが、彼の作品がいまでも説得力を持っているということを本書で確かめてほしい。環境の重要性が指摘される今、「ジオノ文学」が秘めている可能性は大きい。彼の作品が見直されるべき「時」なのだ。森林や水、音楽や友情といった側面から彼の作品を検討することにより、環境と密接に関わる「ジオノ文学」の特徴が明確になるはずである。
目次
第1章 天性の小説家
第2章 ジオノ文学における楢の重要性
第3章 ジオノ文学における水の役割
第4章 ジオノ文学における音楽の役割
第5章 ジオノ作品における友情の重み
第6章 ジオノ作品における心身に障害のある人物
第7章 パシフィストとしてのジオノ
著者等紹介
山本省[ヤマモトサトル]
1946年兵庫県小野市生まれ。1969年京都大学文学部卒業。1977年京都大学大学院博士課程中退。フランス文学専攻。信州大学教養部、農学部、全学教育機構を経て、信州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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