出版社内容情報
1999年に独立を問う住民投票をおこない、その直後に起こったインドネシア軍による大量虐殺という大事件をなんとか持ちこたえ、2002年に独立した新生国家・東ティモールの最新事情を報告。20~40代の新世代のフィールドワーカー(NGO関係者・研究者)をメインに据えた共同研究。農と暮らし、伝統経済、儀礼、文化復興、もめごとと調停、地域言語、ナショナリズム、人の移動、歴史教育、国際協力、市場経済、難民、平和構築、フェアトレード…現代に、こんなにも面白い国があったとは!おどろきと発見の1冊!
【編者】
福武慎太郎=上智大学総合グローバル学部教授。文化人類学、東南アジア地域研究。
現地には正式独立前の2000年以降、ほぼ毎年通いつづけている。
【執筆者】
麻場美利亜(東京外国語大学大学院/文化人類学 第5章)、
阿部健一(地球研/環境人間学 第2章・第10章)、
伊藤淳子(NPO パルシック共同代表/フェアトレード・ジェンダー 第9章)、
井上浩子(大東文化大学/国際関係論 第11章)、
上田達(摂南大学/文化人類学 第4章)、
浦善孝(聖イグナチオ学院教諭/カトリック・イエズス会司祭 第8章)、
奥田若菜(神田外語大学/文化人類学、ブラジル地域研究 第1章)、
上砂考廣(ケンブリッジ大学大学院 / 政治学 第12章)、
須藤玲(東京大学大学院/教育学 第7章)、
土屋喜生(京都大学/歴史学 第15章)、
宮澤尚里(早稲田大学/国際協力・環境 第13章)、
宮澤哲(国連/慣習法、土地問題 第6章)、
森田良成(桃山学院大学/文化人類学、インドネシア研究 第3章)、
マリアノ・フェレイラ(ラオ・ハムトゥク/ NGO 職員 第14章)
内容説明
ASEAN新加盟国・東ティモールの最新事情。農と暮らし、伝統経済、儀礼と精霊崇拝、人の移動、地域言語、ナショナリズム、歴史教育、国際協力、平和構築、市場経済、フェアトレード…。こんなに面白い国があったとは!おどろきと発見の1冊!
目次
ワニと十字架の国を歩く
1部 アジアの果ての新しい景色(言語の複数性がつくりだす東ティモールらしさ;アジアの果ての島に生きる―東ティモールの自然と農と人々の暮らし;国境の新しい景色―インドネシア領西ティモールから見たオエクシ国境地帯の暮らしの変化)
2部 復興する文化、創造される文化(「青年の十字架」に見る東ティモール社会―ルリックとカトリック;精霊崇拝から見る死者と生者の関わり―オエクシ県のある家族と女性の死を事例に;法のなかの結婚 文化のなかの結婚)
3部 教育と開発の現場から(言語は誰のものか―教授言語方針の「ゆらぎ」にみる東ティモール的特質;復興支援を目指す聖イグナチオ学院―東ティモールにおけるカトリック学校型教育開発モデル;希望は若者たち;国づくりと人づくり エゴ・レモスの挑戦)
4部 歴史のなかのネイションと政治(現代東ティモールのナショナリズムと国家制度の運用;二つの植民地経験と二つのナショナリズム;友人の物語からティモールをみる;ティモール・レステの真の解放に向けて―独立回復後の20年の国家建設を評価する;東ティモールコミュニティ形成史試論)
著者等紹介
福武慎太郎[フクタケシンタロウ]
上智大学総合グローバル学部教授。1972年生まれ。2000年4月より東ティモールと国境を接するインドネシア領西ティモール・ベル県の難民キャンプや周辺村落にてフィールドワークをはじめる。2001年12月より1年間、NGO、シェア=国際保健協力市民の会による保健教育支援で東ティモール・エルメラ県に滞在。2003年から2005年にかけて、東ティモールのコバリマ県スアイにて紛争後の和解の問題に関する調査をおこなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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