出版社内容情報
今も遺る中世教会堂の建築形式の変容と変遷!
東トルコからカフカースへと至る地域。多様な民族が行き交い災禍に翻弄された地域。そこはまた西欧とは異なるキリスト教建築が各地に遺されており、栄華の残照として野辺に留まっている、或いは依然として篤い信仰を集めている地域である。本書は、こうした教会建築を4世紀の初期から遡り、多数の図版を用い類型化した形で、主要な遺構の解説を行っている。それらの遺構は、地場の技術をペルシャやビザンツ(ローマ)等の優位な文化に接続させ、変様させることで、独自の建築文化を作り上げた。ジョージア建築は、西欧文化への対抗する衝迫として屹立する「もう一つのキリスト教」である。知られざる教会遺蹟のガイドブック且つジョージア教会入門、そして同国側面史ともなる書物である。
内容説明
魅惑のジョージア共和国へ!旧ソビエト連邦随一と評される料理の数々。ワイン発祥の地。温暖な黒海リゾート地から万年雪を頂くカフカースの山稜。人々の丁重なもてなしの習慣。そんなジョージア共和国には、西洋よりも早くにキリスト教が伝えられ、他国に勝らずとも劣らない数の4世紀からの教会建築が遺されている。本書はそうした文化財であるジョージア中世の教会堂について簡潔に解説、同時に旅行にも利用できる異色のガイドブック!
目次
ジョージアの現在の州構成地図と各時代の歴史地図
第1章 古代後期の教会建造物(東ジョージアにおける教会建築の始まり;5世紀から6世紀にかけて:東ジョージアにおけるバシリカ形式の発展;単廊型とその変異形 ほか)
第2章 建築の変容と興隆(東ジョージアにおけるアラブ侵攻後の教会建築;グレゴリー・ハンズタとクラルジェティ地域の修道院建築;ダヴィド・クラパラテスとタオ地域での彼の壮大な計画 ほか)
第3章 黄金期のジョージア建築とジョージア王朝の衰退(ダヴィド建設王の時代;タマル女王の時代:立面装飾の隆盛期;モンゴル侵攻後)
著者等紹介
ホシュタリア,ダヴィド[ホシュタリア,ダヴィド] [Khoshtaria,David]
1960年~。建築史家(Ph.D.)、ゲオルゲ・チュビナシュヴィリ国立研究所中世史部門主任(2007年~)、トビリシ国立芸術アカデミー客員教授(2019年~)、専門:中世及び近代建築、都市計画
篠野志郎[ササノシロウ]
1949年~。東京工業大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了(1974年)。現在、東京工業大学名誉教授。工学博士
守田正志[モリタマサシ]
1977年~。東京工業大学大総合理工学研究科人間環境システム専攻博士後期課程修了(2008年)。現在、横浜国立大学都市イノベーション研究院准教授。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
-
- 和書
- なきむしにかんぱい!