出版社内容情報
世界初の「フィクション映画」を作った女性、それがアリス・ギイ(1873 ~ 1968)であった。
ギイは世界初の女性映画監督であるほか、映画史上数々の「世界初」の実績を持つのだが、リュミエール兄弟やエジソンが世界中の人びとに知られていることに比べると彼女はほぼ無名だった。日本で出版された初期映画研究書にもアリスの名はない。2018年、『Be Natural』(邦題「映画はアリスから始まった」)という映画がカンヌ映画祭で公開されたが、新型コロナ禍のため一般公開が遅れ、ようやく2022年に日本で公開される。これに触発されて、日本の映画研究者で、ようやく、アリス・ギイ研究に手を付け始める人が出てくることとなった。 本書は、アリスの一生を生い立ちからたどり、彼女の生い立ちと映画監督として活動した時期を中心に、彼女が生まれ育った19世紀末のフランス、世紀末から20世紀初頭にかけての映画史をなぞりながら、アリスの視点から見た「映画史」をたどってゆく。数少ない資料をベースにした事実をトレースしながら、知り得ない部分についてはフィクションで補った物語的評伝となるものである。今こそ、知られざる映画人アリスを、日本に紹介したい、との思いから本書は成立した。
内容説明
それは若い女性だった!世紀末フランスとハリウッド以前のアメリカ、映画最初期の歴史をアリス・ギイの視点からたどる知られざる映画人の物語。
目次
第1章 アリス秘書になる
第2章 アリス映画を作る
第3章 映画が生まれたころ
第4章 監督アリス・ギイ
第5章 アメリカへ
第6章 ソラックス社
第7章 失意
著者等紹介
吉田はるみ[ヨシダハルミ]
関西学院大学大学院修士課程修了。大阪市立大学文学研究科博士課程中途退学。関西学院大学非常勤講師。映画研究家・映画愛好者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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