出版社内容情報
アメリカとメキシコのその後を決定づけた開戦の真相=深層!
アメリカにとって、米墨戦争の結果手に入れたカリフォルニアから
ニューメキシコにわたる国土の拡大と太平洋国家への変貌が帝国主義への道を
拓いた。
一方、1821年に独立を果たしていたメキシコは、領土の割譲だけでなく、
財政破綻をきたすとともに政情不安を続けて、1863年にはマクシミリアンが
皇帝として君臨するに至る屈辱を受けるにいたる。
このように両国にとって転換期を作った米墨戦争は、如何にして始められたか。
「戦えば敗れる」と分かりつつも開戦に踏み切ったメキシコの政策決定者と軍人……。
長く続く権力を巡る党派間抗争にその一端があるにしても、メキシコ人は、
戦争の大義名分に「名誉」の保持をあげており、その中身は明らかではない。
本書は、その「名誉」と戦争前夜の詳細な開戦決定を分析、戦争原因論を再検討する
労作である。
【目 次】
まえがき
第一章 米墨戦争研究史――先行研究の検討
第二章 一九世紀前半メキシコ政治史における党派間抗争
第三章 テキサス分離独立とメキシコ
第四章 テキサス共和国の対メキシコの相克
第五章 メキシコの対テキサス政策と党派間抗争
第六章 テキサス併合問題をめぐる平和的解決の模索
――エレラ政権の動向を中心に
第七章 君主制樹立計画とパレデスの戦略
――アラマンとベルムデスとの接近
第八章 軍人と文民の軋轢と連帯
――戦争前夜におけるサンタ・アナとゴメス・ファリアス
第九章 パレデスの開戦決定――パレデスとトルネルの戦略
第十章 短期決戦とメキシコの戦争指導の失敗
米墨戦争関連年表
あとがき /謝辞 /初出
参考・引用文献 /索引
内容説明
その後の「米」アメリカと「墨」メキシコを決めた開戦の真相=深層。両国にとって転換期を作った米墨戦争は、如何にして始められたか。「戦えば敗れる」と分かりつつも開戦に踏み切ったメキシコの政策決定者と軍人…。メキシコ人は戦争の大義名分に「名誉」の保持をあげており、その中身は明らかではない。本書は、その「名誉」と戦争前夜の詳細な開戦決定を分析、戦争原因論を再検討する労作。
目次
第1章 米墨戦争研究史―先行研究の検討
第2章 一九世紀前半メキシコ政治史における党派間抗争
第3章 テキサス分離独立とメキシコ
第4章 テキサス共和国とメキシコ―相剋の歴史
第5章 メキシコの対テキサス政策と党派間抗争
第6章 テキサス併合問題をめぐる平和的解決の模索―エレラ政権の動向を中心に
第7章 君主制樹立計画とパレデスの戦略―アラマンとベルムデスへの接近
第8章 軍人と文民の軋轢と連帯―戦争前夜におけるサンタ・アナとゴメス・ファリアス
第9章 パレデスの開戦決定―パレデスとトルネルの戦略
第10章 短期決戦とメキシコの戦争指導の失敗
著者等紹介
牛島万[ウシジマタカシ]
1965年京都市生まれ。京都外国語大学准教授。金沢大学大学院文学研究科史学専攻(西洋史)修士課程修了、上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻博士後期満期退学修了。「米墨戦争原因論に関する実証的研究」で京都外国語大学から論文博士(言語文化学)第一号を授与。城西国際大学専任講師、慶應義塾大学非常勤講師、京都大学非常勤講師を経て、現職。専門はスペイン・ラテンアメリカ研究、米国ヒスパニック研究、米墨関係史、国際関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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