出版社内容情報
日本プロ野球の歴史への追想は、日米野球応援歌に始まる。
昭和九年、ベーブ・ルース一行らの全米オールスター軍団が来日。迎え撃つ日本選手を激励するための応援歌が作られた。日米野球の応援歌《日米野球戦 日本選手応援歌》の作詞は西條八十、作曲は堀内敬三、歌手にはクラシックとポピュラーの二刀流・ビクター専属・流行歌手テナー藤山一郎が担当として独唱することとなった。藤山は東京音楽学校在学中すでにコロムビアから流行歌手としてデビューし、古賀メロディーを世に普及させていた。昭和九年の日米野球を機に結成された全日本チームは、日本の職業野球いわゆるプロ野球の誕生を担った。その発展の歴史は歌と共にあったと言ってよい。確かに野球応援歌は、野球シーン、躍動感をあたえるプレー中の攻守の交代、得点、またそれのみならず、開会式・閉会式の入場行進などいろいろな場面で歌われるものだ。歓喜溢れる旋律と躍動のリズムが野球全体を彩っているのだ。《全国中等学校優勝野球大会の歌》《若き血》《紺碧の空》《日米野球行進曲》《都市対抗行進歌》《全国中等学校優勝野球大会行進歌》。それらの楽曲は野球史の歴史の一ページと言っても遜色ないものなのだ。戦後の「赤バットの川上」と「青バットの大下」をさらに演出したのも野球歌謡である。日本のプロ野球の歴史は、歌によってつづれ織りのように記されていると言えるのである。
【目次】
(1)大阪タイガースの歌―猛虎軍団
(2)野球の王者―巨人軍初代球団応援歌
(3)燦めく星座―歌謡界の野球人・灰田勝彦
(4)戦争のさなか
(5)リンゴの唄―大下弘の青春
(6)東京ブギウキ―ミスタータイガース藤村冨美男
(7)ジャイアンツ・ソング―二代目巨人軍球団歌
(8)日本野球の歌
(9)野球小僧―巨人第二期黄金時代
(10)中日ドラゴンズの歌
(11)西鉄ライオンズの歌
(12)鈴懸の径―長嶋茂雄の青春
(13)南海ホークスの歌
(14)阪神タイガースの歌
(15)闘魂こめて
(エピローグ)日本プロ野球歌謡史拾遺
内容説明
昭和9年、野球の神様、ベーブ・ルース一行らの全米オールスター軍団が来日。それを迎え撃つ日本チームを激励するために応援歌が作られた。日米野球を機に結成された全日本チームは職業野球いわゆる「プロ野球」の誕生をもたらした。その発展の歴史は歌と共にあり、応援歌は躍動感あふれるプレー中、攻守の交代、開会式・閉会式の行進など、いろいろな場面で歌われた。それは歓喜溢れる旋律と躍動のリズムなのであった。
目次
日本プロ野球の黎明
大阪タイガースの歌
野球の王者
燦めく星座
戦争のさなか
リンゴの唄
東京ブギウギ
ジャイアンツ・ソング
日本野球の歌
野球小僧
中日ドラゴンズの歌
西鉄ライオンズの歌
鈴懸の径
南海ホークスの歌
阪神タイガースの歌
闘魂込めて
日本プロ野球歌謡史拾遺―前史
著者等紹介
菊池清麿[キクチキヨマロ]
1960年生まれ。伝記作家、音楽メディア史研究家。明治大学政治経済学部政治学科卒業、同大学大学院政治経済学研究科政治学専攻博士前期課程修了。学部時代は古賀政男の明治大学マンドリン倶楽部で音楽を、橋川文三の日本政治思想史ゼミで思想史を研鑽。当初、橋川文三のゼミ(日本政治思想史)だったが、橋川死去のため後藤総一郎の第二ゼミとなる。大学院で後藤総一郎に柳田國男の思想を学び、柳田の農政学を中心に民俗学への思想研究をおこなった。日本政治思想史専攻。音楽では声楽を学び一時期、演奏家としても活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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山田太郎
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天喰郎