出版社内容情報
ユダヤ系文学研究者9人が解き明かす、芸術作品に描かれる
ユダヤ人コミュニティの姿!
ユダヤ系アメリカ文学作品のみならず映像作品まで含めて、
決して一般化できない、多種多様なユダヤ人コミュニティ
(= ジューイッシュ・コミュニティ)の表象を切り出す、新視点の論集。
【本書が取り扱う小説・映像作品】
[小説作品]
「開いた鳥かご」(アンジア・イージアスカ)、
『奴隷』『メシュガー』(アイザック・バシェヴィス・シンガー)、
「最後のモヒカン族」「引き出しの中の男」(バーナード・マラマッド)、
「狂信者イーライ」(フィリップ・ロス)、
『ホロコーストの子供たち』(ヘレン・エプスタイン)、
『ブルックリン・フォリーズ』(ポール・オースター)
[映像作品]
『しあわせ色のルビー』、『ロニートとエスティ──彼女たちの選択』、
『わが心のボルチモア』、『リバティ・ハイツ』、『ダイナー』、
『ティンメン』
「あの作品」の「あの描写」の意味が分かる!かも?
作品背景を知って、読み(観)たくなる作品がきっとある……
すでに知っている作品でも読み(観)返したくなる!?
内容説明
耳をすませば聞こえてくる、ユダヤの息づかい。文学、映像作品に現れた多種多様なユダヤ人コミュニティを、ユダヤ文学研究者9名が繙く、新視点の論集。
目次
第1章 アンジア・イージアスカの描くジューイッシュ・コミュニティ―「開いた鳥かご」を中心に
第2章 アイザック・バシェヴィス・シンガー『奴隷』―ジューイッシュ・コミュニティの理想を求めて
第3章 アイザック・シンガー:『メシュガー』に復活する失われた世界―「イディッシュ語コミュニティ感覚」
第4章 精神的な絆としての「ジューイッシュ・コミュニティ」感覚―マラマッドの「最後のモヒカン族」と「引き出しの中の男」を中心に
第5章 「黒衣」を引き裂く「白い」コミュニティ―フィリップ・ロスの「狂信者イーライ」
第6章 鉄の箱より生まれたコミュニティ―ヘレン・エプスタインの『ホロコーストの子供たち』
第7章 ポール・オースターの『ブルックリン・フォリーズ』における遺産の継承―「引用」と「対話」が紡ぐジューイッシュ・コミュニティ
第8章 抑圧としてのコミュニティと抗う女性たち―映画『しあわせ色のルビー』と『ロニートとエスティ―彼女たちの選択』
第9章 『わが心のボルチモア』と『リバティ・ハイツ』―バリー・レヴィンソンの描くジューイッシュ・コミュニティ
著者等紹介
広瀬佳司[ヒロセヨシジ]
ノートルダム清心女子大学教授
伊達雅彦[ダテマサヒコ]
尚美学園大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。