内容説明
開発ラッシュの北京を舞台に、社会のあらゆる階層の人間たちが犯罪を犯して、二重三重に絡み合う意外な展開を、下世話でユーモアある語り口で描いた弱肉強食の中国社会!
著者等紹介
劉震雲[リュウシンウン]
1958年中国河南省延津県生まれ。1973年から1978年まで人民解放軍兵士、1978年北京大学中国文学科入学、1982年同大学卒業後「農民日報」勤務、1987年発表の『塔鋪』が注目される。2003年『手機』が映画化される。2010年『我叫劉躍進』が映画化される。2011年『一句頂一万句』で第八回茅盾文学賞受賞
水野衛子[ミズノエイコ]
1958年東京都生まれ。1981年慶應義塾大学文学部文学科中国文学専攻卆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
37
あれこれと計画を練るものの、肝心なところで「こんなはずではなかった」のドミノ現象(作中の表現では「せっかく煮たアヒルがまたもや飛んで行ってしまった」→これっておかしくないか?煮られたら死ぬよね、アヒル?)に巻き込まれていく人々を描く。随所に登場する比喩が面白い。例えば「曲がろうと思っても曲がり角が見つからず、ほとんど絶望しかけた時に、目の前に道が開けたりする。」いかにも「をを、挫折続きの人生が報われたか!(感動)」みたいだが、この文言は、盗みを見つかった女性を見て性的不能が改善した時に使われているのだ。2017/04/09
meiji
2
吉本新喜劇よりもシリアスですが、テンポやノリはそんな感じで、寄り道もありつつ、でも話がしっかりしてて、「楽しく読める」本でした。2022/04/01
n yamamoto
2
なんてことだ、俺は何も悪くないのに泥沼から抜け出せない深くなるばかりだ! ちくしょうあいつが悪いのに、あっちの糞野郎も共犯だ、俺は何も悪くないのに。 予想もしない考えられない思考回路。 『嫌われる勇気』の「すべての犯罪者には 、犯行に手を染めるだけの内的な 「しかるべき理由 」があります 。」が繋がった。 自分自身も沢山している、寒気がする。2016/08/01
naginuko
1
人物が多すぎて誰が誰やら、軍造げきだからしょうがないのか。ユーモア詳説だというが、私にはユーモアは感じられなかった。2020/06/18
ヨッシー
1
新刊15冊目2016/07/17
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- 和書
- 初級フランス語練習帳