内容説明
植民地の記憶、奴隷制度、メスメリズム、フェミニズム、写真術などの歴史現象から生まれるダブル、その欲望と恐怖のなかにアメリカ的想像力の本質をみつめる。
目次
第1部 サン=ドマングの影のもとに―建国期アメリカの黙示録的ヴィジョン(追憶と恐怖のカプ・フランセ―モロー・ド・サン=メリーとレオノーラ・サンセイが見たサン=ドマング;シンパシーと暴力・恐怖―チャールズ・ブロックデン・ブラウンにみる建国期アメリカのセキュリティ;感受性の共和国―建国期アメリカの「誘惑」テクストを読む)
第2部 メスメリズム変幻―アンテベラム期の諸相(“沈黙した身体”を視るまなざし―一九世紀視覚文化の一考察;シンパシーとメスメリズム―ナサニエル・ホーソーンのセンチメンタリズム;もうひとつのアメリカ・ルネサンス―マーガレット・フラーとボストンの超絶主義的女性たち)
第3部 アメリカスのなかで―帝国化する時代と他者へのまなざし(コロニアル・シアター―メアリー・G.ローウェルとピーボディ姉妹が見たキューバ;ベアトリスは「混血」か―「ラパチーニの娘」にみる人種混淆の恐怖)
第4部 一九世紀末アメリカの不安と欲望―差異と位置の政治学(世紀末の神経衰弱―アメリカの自画像;帝国とユートピア―北極へのファンタジー)
著者等紹介
庄司宏子[ショウジヒロコ]
1961年生まれ。お茶の水女子大学大学院博士課程人間文化研究科比較文化学専攻単位取得。現在、成蹊大学文学部教授。専門はアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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