内容説明
ラジオで聴いた名調子。マネしたオジサン数知れず。明治から昭和初期まで大衆芸能の玉座に君臨した浪曲。代表作品をとおして世に知られた主題を論じ、その隆盛と衰退の要因を徹底的に分析し、節に宿る言霊を追究する!
目次
第1章 浪曲論(浪曲衰退の理由;浪曲と浪花節はどう違うか?;素人と浪曲と銭湯の関係 ほか)
第2章 浪曲作品論(義士伝;安中草三郎;紺屋高尾 ほか)
第3章 浪曲におけるテーマとは何か(義理・人情を語る;なにがなにして;浪曲とは何か?)
著者等紹介
稲田和浩[イナダカズヒロ]
1960年東京生まれ。演藝作家、評論家。日本大学藝術学部卒業。雑誌記者、ライターを経て1986年より作家活動。演藝台本、邦楽の作詞、演出も手がける。日本脚本家連盟、日本放送作家協会所属。民族芸能を守る会相談役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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姉勤
29
〜でおなじみの、その〜に全く馴染みのない、生で1回浪曲を聴いたばかりが読んだため、少し高いハードルではあったがなんとか咀嚼はできた。まず国民的娯楽だった浪曲が、なぜ衰退したかを”冒頭”から語り、メジャーな演目と演者、トリは浪曲のテーマと未来で締める。ざっくばらんな文体と、マニアックなギャグに閉口もするが、「芝浜の革財布」「紺屋高尾」「英国密航」など、落語と被るもの(講談、歌舞伎、落語、浪曲は相互に関係)もあり、馴染めない藝能ではないと思う。「木馬亭」には何度か行っているので、浪曲との再会は遠くないだろう。2015/02/09
qoop
2
短い紙数とざっくばらんな語り口で、浪曲衰退の流れ、代表的演目の解説と浪曲師の紹介、そしてその魅力などがまとめられている。僕のような、固有名詞に多少の聞き覚えはあるかな?程度の者にとってありがたいし興味を惹かれる内容。国本武春さんを何度か聴いたけれど、最近はご無沙汰だった。本書をとっかかりに改めて何か聴こう。2014/01/18
Shigeo Torii
1
論というより紹介かな!?歴史や有名な演目の紹介。当人は知っているから良いが、人名等にルビが必要ではと。でも、木馬亭に行きたくにはなる!2013/10/06
GO-FEET
0
大好きな初代・幸枝若についての言及がわずか一行だけとはガッカリ… ★★★2014/06/26