内容説明
未発表だった「自伝」が遂に陽の目を見る。幼年期から学生時代そして犯罪者同盟へ―「平岡正明」ができるまで。
目次
幼年期
学生時代
犯罪者同盟
著者等紹介
平岡正明[ヒラオカマサアキ]
1941年東京生まれ。早大文学部中退。1970年代後半より新左翼退潮後は辺境に位置する文学・芸能の評論分野で活躍する。1993年『浪曲的』で斎藤緑雨賞受賞。2009年7月9日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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jun paki
2
たとえば国がある。会社がある。支配する強者がいる。次に強者をひっくり返そうとねらう弱者がいる。この弱者は俺であり、著者の平岡だ。そこのスタートは同じだ。だけど平岡は強者の座を狙わない。かといって、強者が自分に十分な配慮をするように訴えることもしない。ただ、カオスであろうとし続ける。存在そのものが、その上と下がある構造にゆさぶりをかける。これが平岡なりの革命だ。孤高の革命家。それが平岡だ。平岡は最初に犯罪に革命性を見出す。なぜなら犯罪は大衆の抑圧の結果であり、その実行によって抑圧を可視化するからだ。2017/05/25
kaz
1
幼年時代から学生時代を経て評論家となるまでの自伝。生前の著書で触れられていた事柄が、この自伝では、より詳しく著述されている。 語り口はいつもどうり軽快で、故人を惜しみつつも楽しく読めた。2013/01/19