世界を新たに フランクリンとジェファソン―アメリカ建国者の才覚と曖昧さ

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  • サイズ B6判/ページ数 173,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784779115998
  • NDC分類 312.53
  • Cコード C0022

内容説明

建国期と現在が密接に関連するアメリカの歴史に流れる“原点”とも言える諸相…政府の構成と権力、保証された人民の権利、国家の価値である理念と原理…をめぐる問題点への新視点からのアプローチ。イギリス植民地アメリカの人々の意識を絵画とともに検証し、自らが抜け出た旧世界からより良き世界をもとめるための創造力に溢れた時代であったことを指摘する。革命期に最大の業績を残した創造力ゆたかな人々のひとりトーマス・ジェファソンの性格や政治に見られる矛盾の解明。ベンジャミン・フランクリンの革命中とその後の駐フランス大使としての成功、より良き世界を建設しようとするアメリカの努力の具体的な姿をフランスでの絵画、肖像、出回った印刷物などの多くのイメージを通して検証。

目次

第1章 政治と創造的想像力
第2章 ジェファソンと自由の曖昧性
第3章 アメリカ外交の現実主義と理想主義―パリのフランクリン、「自由の女神から王冠を授かる」
第4章 『ザ・フェデラリスト』論文集
第5章 大西洋での局面

著者等紹介

ベイリン,バーナード[ベイリン,バーナード][Bailyn,Bernard]
コネチカット州ハートフォード出身。1953年以来、一貫してハーヴァード大学歴史学科で教鞭をとり、初期アメリカ、特に革命期を専門に、先進的な研究を推進し歴史学会の指導的立場をとり続けてきた。二度にわたりピューリッツァー賞歴史部門を受賞したが、その一つ、The Ideological Origins of the American Revolution(1967)は代表作。その他、多数の重要な著作がある

大西直樹[オオニシナオキ]
東京都出身。1972年、国際基督教大学教養学部人文科学科卒。1976年、アマースト・カレッジ卒。1981年、同大学院比較文化研究科博士後期課程満期退学、学術博士。現在、国際基督教大学アーツ・サイエンス学部教授(アメリカ文学・アメリカ学)

大野ロベルト[オオノロベルト]
東京都出身。2006年、国際基督教大学教養学部人文科学科卒。2010年、同大学院比較文化研究科博士前期課程修了。比較文化修士。現在、同大学院アーツ・サイエンス研究科博士後期課程在籍。アーツ・サイエンス専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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okazukineko

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いまの初期アメリカ研究のトレンドは「環大西洋」的な考え方をするらしいんだけど、それがよくわかる一冊。主にフランクリンとジェファソンの話なんだけど、他のいろんなエピソードや、あと「ザ・フェデラリスト」を巡る話も興味深い。特に、最高裁判所(つまり憲法判断において)が近年ますます「ザ・フェデラリスト」に言及していると言う話は、なんとなく今の日本に足りないものと、その民主主義の限界が見て取れるよね。

モンタニャールおじさん

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建国期アメリカ政治思想研究の第一人者の論文集。冒頭論文のイギリス貴族の邸宅と植民地アメリカのブルジョワの邸宅の比較から、『フェデラリスト』の解説まで、理論だけでなくイメージや漠然とした観念、意識のレベルまで包括的に論じられている。とくに『フェデラリスト』を中心的に扱った章は、『フェデラリスト』を読むための一つの指針となると思う。2018/01/24

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