内容説明
選手による社会貢献の先駆け。日本プロ野球の原点はここにある。プロ野球草創期より阪神タイガース、そして連盟分裂後は毎日オリオンズで活躍した若林忠志。監督・選手として優秀な成績をあげ、戦後の青少年たちの善導のため野球を通じて尽力した。戦後の貧しい時代、少年少女の健全な育成や受刑者更生のため身銭を切って支援した若林の思想と行動を検証する著者渾身のドキュメント。
目次
第1章 少年刑務所
第2章 タイガースの礎
第3章 初代エース
第4章 戦争を越えて
第5章 復興
第6章 分裂
第7章 見果てぬ夢
著者等紹介
内田雅也[ウチタマサヤ]
1963年(昭和38)2月、和歌山市生まれ。桐蔭高校、慶應義塾大学から1985年スポーツニッポン新聞社入社。アマチュア野球、近鉄バファローズ、阪神タイガース担当などを経て1997年デスク。2001年ニューヨーク支局長。2003年編集委員(現職)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イチゴタルト
1
阪神の選手がパ・リーグに移籍してなかったら、2リーグ制を維持できてなかったように感じるし、サッカーのような入れ替えシステム、マイナー扱い、国民リーグ扱いされていた可能性はあったよな。若林の成績はさることながら、社会貢献に力を入れていた部分は知らなかった。少年刑務所訪問や孤児や施設に預けられている人に積極的に会いに行っている。当時NPBでやっていたのは彼一人だったのかもしれないが、今ではスポーツ業界が力を入れていることやね。大下や川上や王長島や野村と違った形で、野球界に大いに貢献した一人2020/08/17
うぐ
1
なぜ今まで、若林忠志という野球人を知らなかったのだろう。日本球界のために考え、行動した若林さんの足跡をたどることができる本。読めてよかった、知れてよかった。2011/02/28