内容説明
インドはどのような苦悩を乗り越えて息を吹き返したのか。世界銀行、アジア開発銀行でのキャリアをもち、インド人と結婚した女性が人々の営み、信念、希望、失意、困難の歴史と都市(ムンバイ、プーネ)の発展の軌跡を描く。
目次
プロローグ―息を吹き返したインド
第1章 ムンバイ―富と貧困と
第2章 近代史を生きた企業家たち―夫の祖父と父
第3章 英領時代の影残るインド独立
第4章 自由化に次ぐ高度成長の波―プーネの移り変わり
第5章 インドの「良心」、アルン・ショーリ
第6章 晩年の義母―伝統とヒンドゥーに生きる
エピローグ―ジグザグと前進するインド
著者等紹介
森茂子[モリシゲコ]
東京目黒で生まれ育つ。学習院女子中・高等科、慶應義塾大学卒業後、アメリカのスミス・カレッジ、シラキュース大学に留学。博士号取得後、ワシントンDCの世界銀行で、東アフリカ・東南アジア諸国の教育分野の調査・プロジェクト担当のタスク・マネジャー(1971~92)。その後、マニラのアジア開発銀行へ第一号女性管理者として移行(92~99)、南・東南アジア諸国の人材開発担当マネジャーに次いでインド駐在代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
4
13-134 赤81 世界最大の民主国家…インドそのものが世界…赤道からエベレスト…中国との比較は… ★中国は二輪車 インドは20のタイヤで走る車! 即ち、赤い中国は共産党がパンクすると止まってしまう?? が… インドは一つや二つのタイヤがパンクして大きな音を立てても、経済のスピードは一時落ちるがエバーオンワード… インドはどのような苦悩を乗り越えて息を吹き返したのか。世界銀行、アジア開発銀行でのキャリアをもち、インド人と結婚した女性が、人々の営み、信念、希望、失意、困難の歴史と都市の発展の軌跡を描く2010/09/08
Sanchai
1
発刊当時ちょっと話題にはなった本だが、読んでみてちょっと拍子抜け。自分の結婚相手の一族や使用人、友人などのライフヒストリーにインドの近現代史を加えたもので、ライフヒストリーの部分はミクロすぎて「へぇ、そうなの」というぐらいの感想しかなかった。アルン・ショーリーのライフヒストリーとか、ムンバイ、プネの歴史とかは、類書がないだけに有用性は高いと思う。それにしても、固有名詞の表記がユニーク過ぎて読みづらかった。著者のこだわりもあるのだと思うが、一般表記に合わせて欲しかったな。2012/09/17
西條風太郎
0
インド人と結婚した日本人女性の視点で、夫の祖父から今にいたる一家の歴史と、友人であるアルン・ショーリがジャーナリストとしても政治家としても活躍する姿、そして彼らに直接関係するようなインド現代史の断片を扱った本。読みやすいし、話が具体的で臨場感があって良い。網羅的な本ではないので、広大なインドを理解するには到底足りないが、ありのままのリアルが描かれているので参考にはなった。インドの年寄りの経験談を聞いて「へえ~」とうなずく感じ。そんなことがあったんですかあ。2011/09/23