出版社内容情報
カナダ・ケベックの女性文学を「ジェンダー」「民族の多様性」「移民」などのキーワードで読解。個性的な12人の女性作家とその作品を紹介し、ケベック女性文学史、ブックガイドともなる1冊。
第1章 ケベックの女性文学とその背景
カナダの多文化主義/ケベックの近代化と「静かな革命」/ケベックの女性と社会/女性誌の役割
第2章 ケベックの女性文学の起源
ケベックの古典的文学に描かれた女性像/ガブリエル・ロワ――女性作家の登場/アンヌ・エベール――「新しい女性」の誕生/マリ=クレール・ブレ――フェミニスト文学の特徴
第3章 ケベックのフェミニズムと自伝的作
ケベックの女性文学と自伝文学/フランス・テオレ――自伝的作品の創造性/マドレーヌ・ウレット=ミカラスカ――自伝文学をめぐって
第4章 ケベックの複数民族性と英系モントリオール文学/ケベックの複数民族性/英系マイノリティとモントリオール文学/マヴィス・ギャラント――多様性のモントリオール文学/ロビン・サラ――英仏文化の共生
第5章 ケベック移民と女性文学1
女性移民作家と移民のエクリチュール/アンヌ=マリ・アロンゾ――身体の不動性と作品の可動性/ナディーン・ルタイフ――エスニシティを超えて/レジーヌ・ロバ――「外側の空間」の創造性
第6章 ケベック移民と女性文学2
アジア系移民作家の登場/イン・チェン――中国系移民女性のケベック文化批評/アキ・シマザキ――他者性とエスニシティ
内容説明
「北米最大のフランス語圏」「第二のパリ」と称され、英系とフランス系だけでなく、多種多様な民族・言語・文化がせめぎ合い、共生しながら「モザイク」として輝きを放つモントリオールとカナダ・ケベック州―抑圧からの解放のために、自らのアイデンティティを探るために、彼女たちは「書くこと」を選んだ。女性たちが紡ぎだす魅力的な作品世界。
目次
女性文学成立の背景(カナダの多文化主義;ケベックの近代化と「静かな革命」;ケベック女性と社会;女性誌の役割)
女性文学の起源(ケベック文学に描かれた旧来型女性;ガブリエル・ロワ―女性作家の登場;アンヌ・エベール―「新しい女性」像の提示;マリ=クレール・ブレ―フェミニスト文学の萌芽)
フェミニズムと自伝文学(ケベックの女性文学と自伝的作品;フランス・テオレ―自伝的作品における創造性;マドレーヌ・ウレット=ミカルスカ―自伝文学をめぐって)
複数民族性と英系モントリオール文学(ケベックの複数民族性;ケベックの英系マイノリティとモントリオール文学マヴィス・ギャラント―多様性のモントリオール文学;ロビン・サラ―英仏文化が共生する文学)
ケベック移民女性と文学(女性移民作家と移民のエクリチュール;アンヌ=マリ・アロンゾ―身体の不動性と作品の可動性;ナディーン・ルタイフ―エスニシティを超えて;レジーヌ・ロバン―「外側」の空間の創造性;アジア移民の作家;イン・チェン―中国系移民女性のエクリチュール;アキ・シマザキ―日系移民とエスニシティ)
著者等紹介
山出裕子[ヤマデユウコ]
お茶の水女子大学ジェンダー研究センター研究員。モントリオール大学比較文学科博士課程修了(文学博士)。フロリダ大学客員教授、モントリオール大学講師などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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