欧米探偵小説のナラトロジー―ジャンルの成立と「語り」の構造

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欧米探偵小説のナラトロジー―ジャンルの成立と「語り」の構造

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779113529
  • NDC分類 901.3
  • Cコード C0098

出版社内容情報

E.A. ポー、E.T.A. ホフマン、コナン・ドイル、アガサ・クリスティ、ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラー…探偵小説はいかにして文学でありうる可能性を秘めているのか。時代を超えた物語の内的構造の分析の試み!

目 次   
第Ⅰ章 ジャンルとしての探偵小説       
a 探偵小説の定義と起源          
1 江戸川乱歩の定義          
2 小酒井不木の探偵小説論          
3 探偵小説と犯罪小説の違い          
4 探偵小説の古典的なモデル『オイディプス王』         
5 探偵小説に不可欠の推理の例・ヴォルテールの寓意小説『ザディグ』   
第Ⅱ章 探偵小説の創成期       
b Ε・T・Α・ホフマン          
1 素人探偵の登場          
2 探偵小説の古典的モデル『マドモアゼル・ドゥ・スキュデリ』         
3 探偵小説を構成する三つの重要な要素          
4 ドイツ・ロマン主義は幻想文学を生み出した       
c エドガー・アラン・ポー          
1 探偵小説の父祖          
2 いかにして小説であり、文学でありうるか          
3 ポーは環境を「抽象的デザイン」として表現する          
4 ポーの輝かしき想像力が産み出したデュパン          
5 知性と内心に巣くう狂気    
第Ⅲ章 本格探偵小説の展開       
d コナン・ドイル          
1 シャーロック・ホームズの創造          
2『ボヘミアの醜聞』にみるドイルの科学的論理         
3 ポーの『盗まれた手紙』の影響を受けた作品          
4 ホームズの推理の根拠       
e 手がかりによる認識論的方法          
1 オーデン、ドストエフスキー、カフカ         
2 モレルリ、フロイト、ドイル    
第Ⅳ章 探偵小説の黄金期       
f 守るべき創作上のルール          
1 アガサ・クリスティとともに始まる          
2 オースティン・フリーマンの「探偵小説の技法」          
3 「探偵小説十戒」、「探偵小説とその十則」、「探偵小説作法二十則」          
4 ドロシー・L・セイアズの探偵小説観       
g 倒叙探偵小説と犯罪小説          
1 フリーマンの代表作『オスカー・ブロズキー事件』         
2 推理小説の新分野を開拓したフランシス・アイルズの『殺意』         
3 探偵小説と犯罪小説の相違    
第Ⅴ章 探偵小説の「語り」をめぐって       
h 本格派探偵小説          
1 探偵小説の場合の語り          
2 探偵小説にとっての「語り」の機能          
3 魅力的な探偵像の創出          
4 異色の作家G・K・チェスタトンの『木曜の男』         
5 ノースロップ・フライの分類          
6 アリストテレスの「悲劇」論と探偵小説             
I ハードボイルド派          
1 英国流の優雅な謎解き小説の通俗化に歯止め          
2 サミュエル・ダシール・ハメットによるリアリズム文学の誕生          
3 『赤い収穫』の会話のリアリズム          
4 『マルタの鷹』の三人称の語り          
5 レイモンド・チャンドラーの『大いなる眠り』         
6 清水俊二訳の『長いお別れ』と村上春樹の新訳『ロング・グッドバイ』

内容説明

探偵小説はいかにして文学でありうる可能性を秘めているのか。時代を超えた物語の内的構造の分析の試み。

目次

第1章 ジャンルとしての探偵小説(探偵小説の定義と起源)
第2章 探偵小説の創成期(E.T.A.ホフマン;エドガー・アラン・ポー)
第3章 本格探偵小説の展開(コナン・ドイル;手がかりによる認識論的方法)
第4章 探偵小説の黄金期(守るべき創作上のルール;倒叙探偵小説と犯罪小説)
第5章 探偵小説の「語り」をめぐって(本格派探偵小説;ハードボイルド派)

著者等紹介

前田彰一[マエダショウイチ]
1939年、長野県に生まれる。1964年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。千葉大学名誉教授。専門は、ドイツ・オーストリア文学、文学理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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tieckP(ティークP)

8
全体の章構成としての魅力はない気がするけれども、各部分においては質が高いために引用に便利な本である。類書との違いとしては、ドイツ文学者なので、推理小説を書くのは下手だが評論は得意なドイツ人の論文をかなり引くことで、英米中心の視点からほどよく距離を置けていることと、一般的な文学的読みの感覚をかなり反映させていること(そして私の感覚でも妥当に思えること)が挙げられる。乱歩は当然として、井上良夫、笠井潔、村上春樹などの見解もほどよく取り入れていて、筆者が特定の見解に固執していないのも伝わるため、読み心地も良い。2022/07/02

まっつー(たまさか)

3
各論が大変良くまとまっており、勉強になります。本論の最後の10ページくらいで突然著者の顔が見える(「論」ではなく純然な「個人の感想」が出てくる)ところも個人的には良かったです。「校正はどうなっているのかな……?」と感じるところも若干無くはなかったり(例えば「メグレ警部」など)。2024/03/23

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