出版社内容情報
昔気質の職人的世界を描き続ける連作集!
「この著者のように職業に託して世相をみつめ、人間の暮らしを介して、人間の内側を探ろうとする作者は稀有といっていい。一つの業界に注目し、そこでの生活の諸相を捕捉、追及しようとする作品はたしかに存在する。しかしさまざまな業種に関心をひろげて、それを描きつくそうとする作家はめったに存在しないし、危なっかしくみえる一面も否めないが、とにかく迎合することなく『くるくるサイクル』諸志百家 壱、『野面吹く風』諸志百家 弐、『越前富士』諸志百家 参と展開していく。…著者の地道な志に私はひそかに注目している。」(大河内昭爾・文芸評論家)
目次
夏行百日―提灯張り
鼓のうたげ―鼓打ち
朱賀茂寿司詰め―寿司や
青いテントの家―工事監督
松崎小景― 左官大工
鋏と老人―理髪師と菓匠
内容説明
職業に託して世相をみつめ、人間の暮らしを介して、人間の内側を探る。一つの業界に注目し、そこでの生活の諸相を捕捉、追及する作品集。
著者等紹介
杉本利男[スギモトトシオ]
昭和13年福井県生まれ、中央大学大学院(哲学・博)中退。日本文藝家協会、日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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