内容説明
明治創業以来、滋賀県の五個荘で呉服類を扱う商家の5代目、山脇小糸。三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)の精神を実践し、自社の利益追求にとどまらず地域社会の発展にも貢献する経営を展開。商売一筋に生きた女性の人生を通して近江商人の世界を情緒豊かに描く。
著者等紹介
南郁三[ミナミイクゾウ]
1930(昭和5)年3月13日、滋賀県東近江市生まれ。1944(昭和19)年3月、14歳で第94八日市飛行隊内整備工場に入所。1945(昭和20)年8月、15歳で終戦。その後、近江鉄道に入社。1947(昭和22)年、17歳で家業の菓子造りの道に入る。以来60年、菓子一筋。2007(平成19)年、77歳で家業を息子に譲る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カピバラ
17
強くしなやかな女性の物語。商人魂を感じました。会社を成功せるには人を育てられるか、否か。胸が熱くなる話でした。「第九の人生」は、熟年夫婦ってこんなもの?と結婚に夢がもてなくなるぞ・・・。お互いを大事にできる夫婦でいたいものです。2014/06/06
yuka
0
★★★ 当書店(滋賀県某所)で、とてもよく売れていた1冊。著者は、滋賀県東近江市にある老舗和菓子店、冨来郁(ふくいく)の前店主。小説の形となっているが、1冊の優れたビジネス書だとも言えるのではないかと思う。近江商人の奥深さ、リーダーとはどうあるべきか、学べることはとても多いように思う。表題の“女近江商人物語”は、主人公、「小糸」の目線で描かれている、男性である著者の表現力、文才はいうまでもない。また、“冨来郁 (あとがきにかえて)”にあるご自身の物語も大変興味深い。 2015/03/25