内容説明
ガンを発病した妻に、不器用ながら精一杯の思いやりをみせる夫との日々を綴った表題作をはじめ、一人の児童の笑顔から、貧しかった少女時代を思い起こす「麦ご飯」“落ちこぼれ”盲導犬の最期を看取った「我が家族ライリー」など、流れ行く日常に潜む哀歓を、透徹した眼で拾い上げた、珠玉の短編エッセイ集。第2回碧天エッセイグランプリエッセイスト大賞受賞作。
目次
夫とコーヒー
楽しませていただき候
楽しき哉、田んぼ道
蛙の避難所
麦ご飯
母の鼻歌
父の余韻
『〓(ぼく)東綺譚』あれこれ
大きな栗の木物語
たった一つ母を超えたもの〔ほか〕
著者等紹介
舘野ひろ子[タテノヒロコ]
1938年、横浜市中区山下町に生まれる。1945年5月の横浜空襲後、宇都宮に移住。県立宇都宮女子高等学校、国立宇都宮大学を経て教員となる。1981年、胃癌の摘出手術、化学治療を受ける。文芸作品は、市民芸術祭に1985年随筆部門創設以来参加。随筆・創作部門において芸術祭賞随筆『麦ご飯』をはじめ、準芸術祭賞創作『坂の町で』『峠道』、随筆『夫とコーヒー』『まっちゃん』『足尾馬方節』ほか、奨励賞など十五作品受賞。県芸術祭には、1997年、随筆部門創設より参加。準文芸賞随筆『俳句だより』、創作『卓鈴を鳴らす時』『兄弟』ほか、奨励賞三作品受賞。懸賞募集入賞数編。1998年、随筆集『麦ご飯』出版。2003年、輪禍に遭遇し意識を失った息子の看護をする一方、保護司として更生保護活動、人権擁護委員として人権相談、啓発活動などに当たっている。宇都宮ずいひつの会会員、栃木県文芸家協会会員。『夫とコーヒー』で第2回碧天エッセイグランプリエッセイスト大賞受賞作
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