感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そばかす♪
26
17歳で教師との間に出来てしまった息子。現在その息子が高校生で母親に恋している。そしてある日事件が…。 うーん。問題作と言う触れ込みだったが、私の感覚がきっとマヒしているんだろう。ただ見たくない現実を描いているのだと感じた。裕福な家庭の一見優等生な子供の心がいちばん捩じれているという現実。あれはさすがに怖いです。2015/06/17
小鈴
12
題字がアラーキー!。レイプされた母親に結局欲情して助けることができない主人公の姿は父親にDVされレイプされる母親を盗み見るしかできなかった無力な子ども時代の再現であり、欲情したのがバレたことで母親を卒業せざるを得なくなる。母親が二回レイプされなければ彼はエディプスコンプレックスを克服できなかった。河野はだから支配欲の塊=父親、的な存在。暗い話を描きたかったらしいが、確かに最近はこの手の話を見かけなくなったかも。内田春菊の物憂げに足拍子的な。2015/09/17
mt.gucti
12
うーん。web公開見逃していて、漸く読めた。皆それぞれの未來に歩みだしたというかばつを食らったというか。ゴトウさんの絵がやらしい。ホントに変質的な愛ばかり。2015/08/07
マミル/漫画
9
主人公はちゃんと歩き出したし母親も息子に対してずっとあった罪悪感と向かい合えたしヒロインも今は幸せそう。どん底に落ちた人々が、幸せと思えるところまで引き上がったところで物語は終わり、自分の不幸をこの世の全ての不幸だと勘違いし他者の更なる不幸でそれを補填していたもう一人の主人公は停滞の中で他人のオモチャになった。でもこれ、のちの全員の破滅しか想像できない。ネットには彼女の動画は残っているし、火種も燻ったまま何一つ解決してない。でもこのお話はそれでいいと思う。青春物語として美しく完結している。好き。2015/07/02
フロム
8
前巻で物語の不穏さは絶頂まで達し、物語はカタストロフへ。悲惨な目にあった被害者が安易に引きこもったり、自殺未遂しない所に作者の力量を感じる。クライマックスを迎えた後のエピローグも綺麗に纏まっているがもう一声と言うのは求めすぎか?硬軟両面行ける確かな実力を持った鬼才漫画家である。将来どんな大作を描くのか非常に気になる漫画家である。2019/03/24