出版社内容情報
小林 せかい[コバヤシ セカイ]
内容説明
メニューは1日1種だけ。決算、事業書は公開。店主1人、客席12席の小さな定食屋から、未来の“ふつう”が生まれている。その超・合理的な運営システムと、ちょっとした非常識。削ぎ落とした果てに見えてきた、業種を超えて注目される“起業”の形。
目次
第1章 未来食堂ってどんな店?(神保町の小さな定食屋;メニューは日替わり1種だけ ほか)
第2章 懐かしくて新しい、未来食堂のシステム(まかない―50分の手伝いで1食無料 マンガでわかる“まかない”;ただめし―壁に貼られた1食券を剥がしてもってくれば無料 マンガでわかる“ただめし” ほか)
第3章 見たことがないものを生み出す力(アイデアが現実になるまでの流れ;利益はお客様からの投票。お金は悪ではない ほか)
第4章 未来食堂のあれこれ(“サロン18禁”とは;未来食堂の“ほっておく”接客の原型 ほか)
著者等紹介
小林せかい[コバヤシセカイ]
東京工業大学理学部数学科卒業。日本IBM、クックパッドで計6年間エンジニアとして勤務後、さまざまな厨房での1年4ヶ月の修業期間を経て2015年9月、東京都千代田区一ツ橋に「未来食堂」開業。「日経WOMAN」ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
94
小林さんは「みんなが●●するから一緒に●●する」という何となくの空気で動くタイプの方ではないことが良く分かった。根拠が薄弱な物事にはとことん突っ込むのでしょうね。そのせいか自分の商売については、お金の経済学的意味(価値の保蔵・尺度・交換)を十分理解した上で視覚化されている。だから「ただめし」や「まかない」のような一見奇をてらってたような商売上の方針について全くブレが感じられない。そういうカテゴリーの「大御所」は個人的に堀江貴文さんだと思っているが、当たらずとも遠からずといったところでしょうか。2017/10/07
mura_ユル活動
89
ビジネス書、なのに精読してしまった。店主せかいさんがすごいなと思えるところは、客本位と言いながら客に迎合しきっていないところ。それは彼女独特の判断基準を設け、各々の事象にとことん考え、「違う」と判断しているところ。良いことのパッチワークを集めたアイデアでないところ。シェアでなく「さしいれ」は今の時代を反映。ほかのビジネスでもきっと役に立つ内容。1日メニュー一品のみ。50分働くともらえる「ただめし」券。いらないただめし券は店頭に貼りだしてほかの人が使える。これは時間があったら行かねば。東京神保町。2017/06/25
ヒデミン@もも
46
ちょっとイメージと違った。新聞の特集で気になっていた未来食堂。子ども食堂みたいな感じなのかと思った。そこからの発想もあったとあるが。元システムエンジニアだけあって、何事もシステム化。効率的。忙しいサラリーマン相手には、ちょうど良いのかも。私みたいなオバさんがお邪魔したら、慣れないシステム化でおろおろするのが目に浮かぶ。毎日、違うまかないさんが来たら、緊張感でストレス溜まるよね。お客も緊張しそう。オープンソースということで、サイト探してみたが、開かなかった。 行政も見習ってオープンソースで隠蔽はなしで。2018/04/03
月讀命
41
未来食堂。それは神田神保町にあるという。年に何回か書店街をブラバラするが、今迄そこに辿り着いた事はない。その食堂は、カウンター12席で店主が一人でやっているという。まかない、ただめし。あつらえ、さしいれという新しいシステムを導入し展開している未来型の経営。それは利益追求でない。人々の心のふれあいを大切にし、見ず知らずの人達がお互い助け合いながら、都会で忘れ去ってしまったコミュニティーを重んじている。世の中に困ったときの駆け込み寺の様なよりどころは必要であると思うし、これからも更なる躍進を望むところである。2018/08/15
いちろく
36
これなら納得できる。まかない、ただめし、あつらえ、さしいれ、昔からあった飲食店の仕組みを今の時代に合う形で実現した未来食堂の店主が提示する内容。ここ数年、似たような飲食店を見かける事があったけれど、本家はココだったのね。この手のお店に対する違和感は、本家の美味しい所だけを真似しているお店ばかりだった、と理解出来た点が一番の収穫。全てをオープンソースで公開しているのだから、変えてはいけない基本骨格はあると思う。未来食堂オープンから4年半が経過している今、閉店せずに継続出来ている点が明確な解答ではないか。2020/03/17
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