日本と中国、「脱近代」の誘惑―アジア的なものを再考する

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日本と中国、「脱近代」の誘惑―アジア的なものを再考する

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784778314767
  • NDC分類 302.22
  • Cコード C0095

内容説明

日中の安全保障上の緊張と、いま復活しつつある脱近代の思想「アジア主義」は無縁でない!グローバル資本主義にかえて「脱近代による救済」を訴え、「八紘一宇」や「帝国の復権」が露出する時代に、社会の息苦しさの原因を「外部」に求めない思想と行動の探究。現代中国経済研究の俊英が、日中・東アジアの現在と未来を語った渾身の論考。

目次

序論 「近代」の限界と暴力にどう向き合うか
第1章 烏坎村と重慶のあいだ―「一般意志」と公共性をめぐる考察(東アジアにおける「公共性」と「一般意志」;烏坎村の事件と「民意」のゆくえ;「単一の権力をめぐる抗争「」と重慶事件)
第2章 左派と右派のあいだ―毛沢東はなぜ死な(ね)ないのか(毛沢東はなぜ死な(ね)ないのか
毛沢東の遺産―希望は「民間」にあり
日本の「左翼/右翼」とアジア―普遍性と相対性のはざまで)
第3章 「国家」と「民間」のあいだ―国家資本主義・格差・イノベーション(中国は「国家資本主義」なのか?;「制度」から考える中国の経済発展;脆弱な財産権の下での「イノベーション」は可能か?;「国家資本主義」のしたでの格差問題)
第4章 日本と中国のあいだ―「近代性」をめぐる考察(市民の直接行動と民主主義;市民的不服従と政府の説明責任;「アジア的なもの」をめぐる日本の言論空間)

著者等紹介

梶谷懐[カジタニカイ]
1970年、大阪府生まれ。神戸大学経済学部教授。神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。専門は現代中国経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

19
足許を掬われないために一読の価値あり。やむにやまれず夢中に近代化して以降、繰り返し現れる「アジア的なもの」(=脱近代の象徴)は、否定神学としてようやく表れる何がしかのものであり、結局のところ本質をもたない空虚なものでありながら、その時々の政治状況によって恣意的に利用され、実体化されるととんでもない方向に向かう。それを実体化するときの危険性に自覚的であれ、ということでしょうか。そしてそれが存外に難しく、柄谷などをバサバサ斬っていきます。また、アジア的なものに絡みとられて中国への視線も二極化しがちなどなど。2015/08/31

BLACK無糖好き

13
言論の無謬性を重視する専門家による学術的な作法に則った言論は社会的緊張感に欠け、多くの読者に届く事がない。一方ジャーナリスティックで社会的影響を重視し多くの読者に分かりやすい結論を提供する側は、言論の無謬性の検証、知的緊張感に欠ける傾向がある。現代中国経済論を専門とする著者がこの乖離した二つの言論に橋を架ける事を念頭に、東アジアの「公共性」、「国家」と「民間」の関係、「アジア的なもの」をめぐる言論空間の深層を考察する。懇切丁寧な議論展開。独特の地位を築いた作品という印象。 2016/11/04

seer78

7
東アジアにおいて、「公共性」を確立するにはどうしたらいいか?行き詰まる近代国民国家、ヨーロッパ由来の価値観である「自由民主主義」、「基本的人権」、「言論の自由」を拒否して、「近代の超克」「アジア的価値」と口走っても、実体は何もない。「民意」と「国家」が直結し、毛沢東の記憶がすぐに蘇るのが、中国の問題。他方、日本の「アジア主義」に実質を与えるためには、国内外のマイノリティー問題から目を逸らさないのが大切だろう。経済的観点の分析とその文化的背景(文革や八紘一宇)の説明が一繋がりでされているのがこの本の真骨頂。2015/12/30

Meistersinger

2
どうもピンと来なかった。欧米とアジアの公共性の差など、意外とないんじゃないかという気がする。経済的平等と政治的平等なんて、どこでもある話だし。2015/12/06

金北山の麓に生まれ育って

1
【柄谷行人的だ】「中国経済講義」「壁と卵...」を読んでこの本も。「壁と..」同様に沢山テーマを切出してどんどん話が変って何が言いたいのか解らないまま切り口の面白いさにつられ読み終える。ブログで書きなぐった4章を整理し後から序論でうまく纏めたなって感じ。序章でやっと本音みたいなもの聞けたかな(著者が批判する柄谷と著者は近いと感じた)。命がけで書いているとは思えない、安倍政権批判や「進撃の巨人」云々するとことか本当に薄っぺら、丸山・吉本論争を上手にまとめているが最後の総括が超薄っぺら、それがこの人の良さか2019/08/07

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