内容説明
家賃月15ユーロ、警官ゼロ、最低賃金の2倍以上の給料がもらえる村営農場…30年以上続く、スペインに実在するユートピア。
目次
第1章 実在の理想郷マリナレダ
第2章 大地に染みついた物語
第3章 ラ・ルチャ―闘争
第4章 土地は耕す人々のもの
第5章 パンとバラ
第6章 ユートピアの反対派
第7章 危機に立ち向かうマリナレダ
第8章 ユートピアの終焉?
著者等紹介
ハンコックス,ダン[ハンコックス,ダン] [Hancox,Dan]
ジャーナリスト。イギリスのリベラル系大手日刊紙『ガーディアン』に音楽、政治、ポップカルチャーについての記事を寄稿し、電子書籍も刊行している
プレシ南日子[プレシナビコ]
東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業。ロンドン大学バークベックカレッジにて修士号取得(映画史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
26
‘13年初出。フランコ将軍の頃、スペイン語ホルナレロの土地なし日雇い労働者の9割は1年に2カ月の仕事しかなく、それで家族を養うという酷さ(19頁)。マリナレダは細長い村で、中央を長い自由通りでマタレドンダとつないでいる(28頁)。相互扶助と集産主義のコミュニティは失業率が5%(42頁)。平等が平和をもたらし、富を労働者が手にできるようにすることが夢(43頁)。どこでもそうだと思いたい。2015/02/08
ロア
11
「政治というのはただ受け身で似たような二つの政党から一方を選ぶことではない」2023/01/14
takeapple
9
究極の村おこしとも読めるし、経済危機のスペインの辺境というか国内植民地とも言えるアンダルシアだから実現できたとも言える。TPPやアベノミクスで格差が広がり、経済が崩壊しないと日本で実現することは困難なのか?一度最悪の状態にならないと展望が開けないとしたらちょっと悲しい。いずれにしろ民主主義とは何かみんなで考えて、自由と平等のために不転退の決意で臨まないと、経済的な安定もないということなんだろう。2015/02/24
toshi
6
スペインのアンダルシア州にあるマリナレダという村について書かれた本。 ある意味理想的な生活を送る村に著者が住み着いて、村人たちの生活や歴史についてをリポートしている。 教科書みたいな内容。2014/12/28
cbsy
3
“ユートピア”というと、人為の介さぬ泰然と存在する非現実的な場所、が想起される。 けれどここに描かれた“ユートピア”と呼ばれているスペインの村は、そこに生きる人々の確固たる意志と行動によって築かれたどこまでも現実的な場所だった。 日本語タイトルが『理想の村マリナレダ』であるのに対し、原題(英語)が“THE VILLAGE AGAINST THE WORLD”というのが、後から気づいてじわじわきたところ。2015/04/13
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