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日本建築思想史

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  • サイズ B6判/ページ数 349,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784778314217
  • NDC分類 523.1
  • Cコード C0052

出版社内容情報

建築界の巨人・磯崎新が近代日本100年間の建築とその思想を語る。 著者である磯崎新は世界的に名の知られた、これまでの日本建築界を牽引してきた建築家。本書は、磯崎新が自身の歴史観をまじえて1920年から2020年までの建築と思想を語り下ろしたものになる。1920年からの100年間を25年一区切りとし、それぞれの時代を代表する建築家を「堀口捨己→丹下健三→磯崎新→妹島和世」と見立てるもの。壮大なスケールとたしかな建築眼で日本建築の歴史を見通した本書は、建築を学ぶ学生や建築に携わる者にとって必読の内容となっている。豊富な注と図版をつける。

目次

第1章 1920‐1945(モダニズムの出発点;堀口捨己の近代住宅と茶室;様式史観とヨーロッパの近代運動 ほか)
第2章 1945‐1970(戦中から戦後へ;広島平和記念館;日本の伝統と建築ジャーナリズム ほか)
第3章 1970‐1995(グローバル化のなかで浮き彫りになる「日本」;インテレクチュアル・アヴァンギャルド;「つくば」という問題 ほか)
第4章 1995‐2020(時代の区切り/建築の一〇〇年を読むにあたって;二一世紀を告げる建築;近代と現代のはざまに ほか)

著者等紹介

磯崎新[イソザキアラタ]
1931年大分生まれ。丹下健三に師事し、1963年磯崎新アトリエ設立。代表作に、大分県立図書館(現アートプラザ、1966)、群馬県立近代美術館(1974)、ロサンゼルス現代美術館(1986)、パラウ・サン・ジョルディ(1992年夏季バルセロナオリンピックスタジアム)、カタール国立コンベンションセンター(2011)、上海シンフォニーホール(2014)など多数

横手義洋[ヨコテヨシヒロ]
1970年生まれ。建築史家。東京大学建築学科卒。同大学助教、イェール大学研究員を経て、東京電機大学建築学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

常磐条

30
6年ほど前よく建築家のお話を聴きに出かけて行った割には、ふわっとした建築イメージしか抱けずにいる自分。本書は難解であった。がしかし、そこがいいのだ。さらりとは流れていかない“とっかかり”としての、「近代国家、都市、建築、アート、表象」が複雑に絡み合った建築の難しさがアタマに食い込んでくる。『自分よりも若い建築家の仕事を見ていると(略)何をやろうとしたかはぜんぶわかるわけです。僕から見ると、理解できるということはおなじ次元にいるということ。』むき出しの難しさにどう向かい合うかが、面白さなんだと思う。2016/01/04

ころこ

24
インタビュー形式なので、あっという間に読めます。特に前半は「建築史」で、後半になると本人が登場し「建築思想史」になります。都市から国家へ。図らずも学生運動の仲間を裏切る形で建築の仕事を果たしていくことが自我の分裂を招いたあたりから話は熱を帯び、「思想史」らしくなっていきます。思想が必要なのは屈折を抱えるからです。思想とは建築の隠喩なので中身は平易です。「建築思想史」=自分史ということに疑問を持たないのが本書の問題点でしょう。要するに、巨匠が自分のことを語りたいのだということに尽きる様です。2021/01/08

ophiuchi

9
磯崎新のことも都庁コンペの話を読んだぐらいの知識しかなく、出てくる建築家の名前の多くが分からない(特に海外のそれは、まだ無名だった頃のザハ・ハディドが出てきたのを含めても一桁)。対談なので何とか読み通したが、ぼんやりしたイメージしか残っていない。いつか書いてある内容に一つでも思いあたる日が来ればいいけど…2015/07/09

パダワン

7
対談本なので読みやすかった。内容もあらかた理解できたのは、ここ数年建築をたくさん見てきたこと、建築史を読んだことの成果かも。本流から見た日本の建築史。磯崎新は時代をメタで見ながら、自分の作品性はそれとは別に確立してきた建築家なのだ。1920〜2020年までの100年を、あくまで磯崎新の思う本流の建築家、堀口捨己、丹下健三、磯崎新、妹島和世を切口にリレーしていく。大切なのはこの後どうなるか。2045年に名を連ねるのは誰か。石→コンクリート、鉄、ガラスになったように、恐らくAIを使う建築が主流になるのだろう。2025/02/12

nizimasu

6
磯崎新さんといえば、建築家としての側面もさることながら、その博覧強記ともいえる建築に関する知識量というのは半端ではない。そんな氏の1920年から現在までの日本の建築の流れをインタビュー形式でまとめたのがこちら。20年までの近代建築の成立における堀口捨己から師である丹下謙三にご本人、そして現在を象徴する妹島和世までの概説はかなりの建築の知識がないと厳しいが、それでも日本的なものと西洋建築の克服の時代からよりエスニックな日本の建築の発見というプロセスは同時代の建築家の奮闘ぶりからも窺える。日本論としても秀逸だ2015/08/27

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