内容説明
“ドン・ファン”シリーズのなかでも精髄と評される「初期4部作」を、同シリーズの代表的訳者による翻訳で統一し、これからの世代に向けて装いも新たに刊行。呪術師との出会い、新たな宇宙観の学びのはじまり。すべての起点となった第1作。
目次
第1部 教え(わたしの最良の場所;メスカリトとの出会い;ダツラの体験と煙の準備;メスカリトとの再会;トカゲの呪術;ダツラでの飛行;からだが消える煙の体験;メスカリトの教え;もうひとつのトカゲの呪術;カラスへの変身;魂の奪回)
第2部 構造分析
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかぴ
24
効率を求める現代において、ものづくりにはまだ師匠と弟子の関係が残っているが、呪術においては科学原理主義になったおかげでむしろインチキとみられてしまっている。呪術を現代の言葉で伝えようとする話に読めました。しかし、言葉で書かれるとそこで完結してしまうという矛盾が出てきてしまうように思えました。ありがとうございました。2021/10/05
MO
6
ドン・ファンという名前にどうしても違うモノをイメージしちゃうので中々手に取れなかった。そもそもこの話自体が著者のでっちあげらしく、ネットで調べようとしたら紀州のドンファン事件に進展があったと出て来ました。ほらね。引き寄せの法則。教えとあるが別に人生訓とか大事なことを教えるでもなく、幻覚植物でラリったときの話なので、作り話だとしても害悪はないから楽しめる。トリップした話は面白い。大学生がラリって作り話を書いたと思うとそれなりに楽しめる。2022/05/03
モットヒカリヲ
3
後半の付録にわかりやすくまとめられており、苦戦しながらストーリーを読んでいったあとにキーワードを確認できるところがよい。「知者は戦士であり、常に努力していかなければならない」ということは死と隣り合わせの危険な盟友探しの旅から読み取れた。2012/11/20
でろり~ん
2
全然知らなかったホンですが、興味深く読みました。100%の創作とは思いませんでしたが、不可思議に対する説得力は弱い印象でした。大正末年生まれの筆者と、おそらくは江戸時代生まれになるであろう師匠。時と場所の違いこそあれ世の中がまだ正直さに溢れていた頃の話。ではあるのですが、二人ともにその生活感のなさがリアリティを欠いています。非日常を解釈するのに日常を共有していない二人で行うことがそもそもね、という感じ。著者当人のまとめ、前書き、あとがきが全滅な感じももったいない印象でした。目指す知者の生活実態が見えない。2019/03/20
shunkichi
1
H図書館。呪術とアニミズムの世界。何にでも霊がいそうな日本の世界観とよく似てるような気もするが、日本ではキノコで覚醒する伝統はないような(あるのかな?)この時代のSFにも主人公がドラッグで覚醒する話が多いけど、時代的にもとめられていたのかな。2012/06/17
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