内容説明
果物のうち世界でもっとも消費され、いちばん身近なバナナは、いま絶滅の危機に瀕している。ジャガイモを超え、いまや食糧として何億人もの生活を支えるバナナの裏側には、米大企業による農場労働者の搾取、病気を導く人工的な栽培といった、暗黒の歴史や深刻な農業問題があるのだ。複雑で謎に満たち生態、1万年にわたる伝播の経路、グローバリズムが引き起こした多大な犠牲、消えゆく品種がもたらす食糧危機…バナナの知られざる生態と歴史、緊迫した現状を鮮やかに描きだす。
目次
世界一、つつましい果物
第1部 バナナの系譜
第2部 伝播
第3部 コーンフレークとクーデター
第4部 どこまでも貧欲に
第5部 さようなら、ミッチェル
第6部 新しいバナナ
年表―バナナの歩み
著者等紹介
コッペル,ダン[コッペル,ダン][Koeppel,Dan]
科学、自然、アウトドアのジャンルを専門とするライター、ジャーナリスト。“ニューヨーク・タイムズ・マガジン”“ナショナルジオグラフィック”“ワイアード”など、多数の雑誌に寄稿。ロサンゼルス在住
黒川由美[クロカワユミ]
翻訳家。津田塾大学英文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。