内容説明
高校ボクシング部を舞台に、天才的ボクシングセンスの鏑矢、進学コースの秀才・木樽という二人の少年を軸に交錯する友情、闘い、挫折、そして栄光。二人を見守る英語教師・耀子、立ちはだかるライバルたち…様々な経験を経て二人が掴み取ったものは!?『永遠の0』で全国の読者を感涙の渦に巻き込んだ百田尚樹が移ろいやすい少年たちの心の成長を感動的に描き出す傑作青春小説。
著者等紹介
百田尚樹[ヒャクタナオキ]
昭和31年大阪生まれ。同志社大学中退。現在、放送作家。『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送:平成3年度日本民間放送連盟賞最優秀賞受賞)をはじめ多数の番組を構成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
修一朗
151
永遠のゼロの次は,この本を…。市民図書で借りてきてくれたので,早速。やはり,素晴らしい本だった。ベースはひ弱優等生の成長物語なんだけど,題材が,アマボクシングで,なじみのない世界をわかりやすく描いてくれている。抜群に面白い。練習ではめったに殴り合わないんだな… 高校生の部活ものとしては,[一瞬の風になれ]以来の感動だった。百田尚樹作品は面白くて勉強にもなって,お得感あるなぁ。2013/08/25
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
128
大人気の作家さんですが、本書が初読みでした。ノンフィクションのような文体だなというのが第一印象。他の作品を読み進めていけば、この印象は変わるのかもしれないけど。高校のボクシング部を舞台にした「友情」「努力」「勝利」の少年ジャンプ的世界観が基本テーマですね。ハングリーであることが求められるボクシングで、好きな女性に振り向いてもらいたい、いじめっ子に復讐したい、亡くなった友だちとの約束を守りたいという動機が頑張る源になっているというのは、ベタかもしれないけど、共感できたし、引き込まれました。2014/03/03
よむよむ
112
知らなかった。ボクシングがこんなにもカッコよくて、素晴らしくて、辛くて、恐ろしいスポーツだったなんて・・・文字になった闘いは、読み慣れないせいか疲れることもあったが、それを差し引いても余りある感動と面白さがあった。鏑矢くんは頭の中でずっと市原くんだった。ホントにピッタリの役だと思う。映画必見だなあ。『勝利が尊いものでなければ、誰が苦しい練習なんかするもんか』2010/07/01
大地
110
文句なく面白かった。読み始めると止まらなく、一気読み!ボクシングに青春をかけた高校生のストーリー。凄く熱く、感動する作品だった。2013/05/05
PSV
110
長い割にはサクサク読める。好きか嫌いかでいえば、好きだ。ボクシングは正直興味はないんだけど、それでも引き込まれるのは作者の筆力でしょうよ。視点だったり立場が交錯しながら、一つの大きなうねりになり、スカッとするような結末へと流れ込んでいく。ベタと言えばベタだし、意外な展開も想定の範囲内だし、良く言えば安心して読めるけど、新鮮な驚き、といった点では弱いかも。でも、読む価値は充分にあります。一気読み推奨。 ★★★★☆2012/10/22