内容説明
わたしたちは「アメリカ・インディアン」になることはできない。だが、日本および日本人という夢から覚めれば、いつでも「地球に生きる人」となることはできるのだ。大地を敬い、目に見えない世界を知る「ネイティブ・ジャパニーズ」としての生き方を探究し続ける精神的な旅人のための、最初のログブック!「日本と日本人」論をこえて。
目次
スピリットの帰還―まえがきに代えて
母なる国が滅びる前に
ネイティブの文化とノン・ネイティブの文化
ネイティブ・アメリカンの精神
種を植えていたのは誰か
あなたがたの文明などいらない
聖なるものが消えてゆく
人生とは
ホピとトウモロコシ
物語の力〔ほか〕
著者等紹介
北山耕平[キタヤマコウヘイ]
神奈川県に生まれる。作家、翻訳家、編集者、講演家。大学在学中から雑誌や本の編集の仕事に携わる。70年代後半から80年代にかけて北米大陸無宿をして過ごし、ネイティブ・アメリカンのメディスンマンとの出会いをきっかけに、彼らの精神や暮らしぶりや物語や現実を日本の次の世代に伝え、日本列島のネイティブ・スピリットの根っ子を掘り返すワークを開始して現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
20
森羅万象全ては円環で連なる。この瞬間に他の存在を食う物はいつかは他の存在に食われ大いなる円環の一部に還元されていく。自分を取り巻く全てに魂があり全てに神を見出し全てを畏れ敬う。古来の日本もネイティブアメリカンも大自然への畏敬をもち、自分たちはそこに組み込まれたちっぽけな存在に過ぎないという在り方を大切にこの地球に生きていた。アニミズム的な文化や価値観に焦がれ、ネイティブアメリカンの方々にも昔から興味があり大好きなので楽しめました。2017/12/06
nizimasu
1
ネィティブアメリカンを日本に広く紹介した第一人者の北山さんのブログをまとめたもの。一時期は、ローリングサンダーなんかにはまっていたけど、改めて、震災以降のオルタナティブな思想に思いを馳せると、北山さんの本に辿り着く。この本はまさに「原日本人」としての縄文人とネィティブアメリカンを重ね合わせその価値観を提示する。この本を読んだあとに改めてこの人の近況が気になる。胸騒ぎみたいなー。そうしたら闘病中だという。きっと、新作のアイディアもあるだろう。リトルトリーの贋作もあってちょっと遠のいていた世界が少し近づいた2012/09/02
Takarada Kazuo
0
ブログを読む感覚でサクサク読める。目新しい情報ではないにしても、現代の日本社会や先進国に暮らす人々の欲望や自然への感謝について考えさせられる。2016/02/21
とまる
0
日本列島人の生き方は始まりから少しずつ変化して今に至ると思っていた。 すべての存在と「私」が繋がって輪っかになる。そんなあり方が変わってしまったのはいつですか?と聞かれたら。江戸時代は循環型社会だったから、欧米化が進んだ頃。それとも戦争が大転換をもたらしたんでしょうか。そんな風に思ってしまうけれど、すでに縄文と弥生の間に埋まらない断層があったという考え方を北山さんのブログで初めて知った。 歴史の境は、権力者の名前が塗り変わる時でなく自然との関係を変化させた時。ジグザグから、マルへのヒント。2013/05/02
スリカータ
0
大地の果てしない拡がりを想った本。散文的な。2012/07/03
-
- 和書
- ポリアーキー 岩波文庫
-
- 和書
- 龍のすむ家 竹書房文庫