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内容説明
高校三年の夏、宮原暁良は季節外れの転校生として信琳高校の土を踏んだ。叶わぬ恋から逃げるようにやってきた暁良を迎えたのは古びた学生寮と上品な寮母、そして耳に残る別れの曲―。ピアノの音を辿った先で暁良は、繊細な音色とは不釣り合いな明け透けな笑みの少年、成瀬祐と出会う。寮で共に過ごすうちに、成瀬の朗らかさと気遣いが暁良の心を癒してゆくが…。子供でも大人でもない少年たちの、不器用に恋の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そらねこ
28
良かった…♡ 実は最初、中々本の中に入っていくのが難しかった。BL馴れしてきた私にはこのゆっくりと流れていく寮での高校生活が少々じれったく思えたので。でも徐々に引き込まれ、成瀬の学習障害や宮原へ惹かれるきっかけや貰った言葉へのこだわりとか、本当に心理描写が優れていて凄く良かった。何も知らされずに居なくなった成瀬を探す宮原、そして別れを告げられる宮原が…泣。そうなんじゃないかな…とは思っていたけど辛かった。そして別れを選ばなければならなかった成瀬の気持ちを考えると…BLで良かった♡素敵な作品です♡2017/03/18
きょん
23
不思議設定のない、王道学園寮ものですね。ムクさんのイラストと相乗効果で爽やかな印象。「自分が出来る事が誰にでもできる訳ではない」というのは確かに鋭いなあ、悪気なく既に手に入れているものを軽んじる事は結構あるかもしれない。どんな事でも有り得るかもしれないと想像することが相手を尊重することになるんですよね。別れのシーンは切ないし、級友のネタばらしが合っても6年音沙汰なしに待ち続けるのは辛いと思うので、無事再会できて本当に良かった。2016/05/22
リリー
16
BLの中で高校ものが1番お好きという作家さん。うんうん、その気持ちが伝わってくるような作品でした。高校生らしいバカバカしくも熱のある会話、傷つきやすい心、自分ではそうと気づかない精一杯の背伸び…胸がキュッとなるポイントがいくつかありました。田舎の男子寮が舞台で、高3の秋という中途半端な時期に転向してきた宮原と、皆の中心にいるのになぜか腫れ物のようにされている感のある寮長・成瀬。王道だけど、ベタすぎずいい感じでした。ムクさんの絵も嵌ってました♪2016/07/30
Kira
15
4/5 初読み作家様。高校生ものが大好きという作家様の萌えが感じられてとてもよかった。作家さんが書きたくて書いた作品というのは、やはりいいなと思う。ただ、他の高校生ものを何冊か読んできた身には、わずかだけれど物足りなさがあったかな。成瀬の気持ちはともかく、宮原の心が成瀬に移っていく過程が少しわかりにくかった。イラストはすてきだった。2017/05/08
*ちえ*
12
紙本。高校生、寮もの。高校3年半ばで訳あり転入した暁良と、寮長.成瀬の出会いからの淡々とした日々の生活なのにぐいぐい話に引き込まれ、ラストに向け胸が締め付けられ泣く始末。良かった!!タイトルがもうコレしか無い!って思った。父親から二世代繋がってるというのもいい。もう全ての事や人が「ギフト」にリンクする「神様からの贈り物」、、ありがとうございます。いいお話でした。ムクさん絵も❤︎2016/06/12