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内容説明
翠を守るために、僕は生まれた―幼い頃、森岡翠の中に生まれた別人格・スイ。そのスイを残し、身体の持ち主である翠が消えた…。二人の幼馴染である笠野真優が翠に告白した数日後のことだった。それから一年。大学生になった今でも翠が帰ってくると信じて疑わない真優に、スイは苛立ちにも似たもどかしさを感じている。翠への失望と諦めから自分を選べばいいと迫るスイだけど、真優は決して頷いてはくれなくて…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
このん
29
(2014年8月19日3820)幼い頃に辛い事があった翠の身体にはスイと言う別の人格が存在し翠を守って来た。そんな二重人格でも養子縁組してくれた森岡夫妻。大切に育てられ、お隣には年上の真優も翠とスイにとっては特別な存在。ある日翠に告白した真優だが、それから翠は姿を消しスイだけが残った。真優は「きっと返って来る翠を待つ」と言う。臆病な翠と人付き合いが上手いスイの二つの人格。翠を守る為に出来たスイは翠に言わない秘密を幾つか持っていた。そのうちの一つの幼い頃の翠の母との約束にホロリ。最後の手紙にも泣けた。2014/08/19
きょん
29
粗筋をそのまま信じ込んで読み始めたので、初めの方攻めの言動に「なんて無神経なの!」と怒っていたのですが、途中からあれ?っと思い始めました。普通に考えたらそうですよね、作者さんの意図に素直に嵌ってしまって、いや恥ずかしい。ただ、分かっていても最後のスイの手紙辺りはやっぱり泣いてしまいましたよ。どうか現実の世界でも傷ついた子供たちが少しでも周囲から愛されますように。2014/08/18
楓
18
幼い頃父親からの虐待が原因でもう一人の人格を作り出してしまった翠。翠をかばい守るために出来た人格スイや翠の回りの人達との交流が主ですね。辛い過去を背負う翠だけど、今の両親に引き取られてからは本当に回りには優しい人が多くて痛い展開などはなく安心して読める。翠とスイが一緒になることはとても大事なことだけど、嘉人とのこととか母親との思い出とかちょっと切なさを感じた。話の展開としてはよくできていて惹き付けられるものがあります。2014/08/25
青龍
17
電子書籍にて。予想外のラスト。BLとして萌えはないけど、いいものを読んだなあと思う。決して、「大円団」というラストではないけど、前向きに未来へ向かっていく二人がいい。本筋とは関係ないけど、デジカメで撮影するようになっても、「暗室」って必要なの?また、最初の方の橋のシーンのカットで、自動車が右側を走行しているのは何故?(この橋、片側2車線の一方通行なのか?)2015/07/04
りんご☆
13
読了2016/12/15
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