内容説明
厖大な司馬文学の全体像を統一的に把握し、文学としての視点から読み解き、司馬文学をめぐって流通している多くの基本的な誤解を正すことをテーマとした意欲作。
目次
第1部 司馬遼太郎の主題と方法―歴史物語の構造(司馬遼太郎とはいかなる存在か;主題としての歴史物語;国民作家論―司馬遼太郎の位置;鳥瞰法と結晶法―歴史物語の視点と方法;断章性と試行性―物語構造の問題)
第2部 司馬遼太郎は「近代日本の歴史像」をどう描いたか―歴史物語の展開(近代性と世界性―『竜馬がゆく』の主題;挫折した理想―『峠』の両義性;「国家悪」への告発―『坂の上の雲』の問い;近代日本の原型―『翔ぶが如く』の謎)
著者等紹介
碓井昭雄[ウスイアキオ]
1939年、東京・神田神保町生まれ。東京都立両国高校を経て東京大学法学部卒業。出版社勤務。編集長、取締役歴任。文芸評論家、日本ペンクラブ会員、大衆文学研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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acupofcoffee
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『坂の上の雲』を読むにあたり、予習のつもりで読みました。本書は、「大衆文学」「国民作家」「高度成長期日本の応援歌」等、司馬と司馬文学に貼られた紋切り型のレッテルを剥がそうとする試みです。司馬作品を徹底的に読み込み、かつ膨大な資料を踏まえて、定説に異論を投げかけます。司馬の文章が「多彩で変化に富み技巧を尽くしている」にもかかわらず「平明」だと誤解されるのは、「絞り出された表現の語句があまりに簡明……なために、そこに積もった含蓄を見失うから」だとあるのは、実に的確な指摘だと思いました。2025/09/26
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