出版社内容情報
画業35周年。鬼頭莫宏の軌跡を辿る短編集。
鬼頭莫宏、画業35周年。
鬼才の軌跡を辿る珠玉の一冊、ここに誕生。
『なるたる』『ぼくらの』で知られる作者の描き下ろし表題作「姫さまのヘルメット」(58P)を収録した待望の短編集。
本書には、デビュー作「残暑」からコミックス未収録の4本をふくめた計12作品の読み切りをカラーページも再現し、収録します。
電信柱上に縛られる幽霊、あの娘との少年時代の約束、父親に贈る歌、普通の少年の奇妙な殺意、オルガンを奏でる巨大な人型ロボット、謎の生命体と戦う少年少女、前世からのつながりetc…青春とSF、生と死、慈愛と無慈悲…鬼頭莫宏のすべてを凝縮。
≪収録作≫
第1話「残暑」 (1987年)
第2話「三丁目交差点電信柱の上の彼女」(1994年)
第3話「華精荘に花を持って」(2000年)
第4話「よごれたきれいな」(2002年)
第5話「AとR」(2002年)
第6話「パパの歌」 (2003年)
第7話「ポチの場所」(2004年)
第8話「彼の殺人計画」(2008年)
第9話「風の王」(2009年)
第10話「えくらの」(2012年)
第11話「バスを釣るなら」(2019年)
第12話「姫さまのヘルメット」(2022年)
※第1話から第7話は、『鬼頭莫宏短編集 残暑』からの再録になります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ex libris 毒餃子
10
『残暑』からの再録が多いが、それ以降の作品も多い。2輪、4輪からバス釣り、SFまで網羅されているが、鬼頭節がどの作品にも垣間見えて良い。2022/04/02
チューリップ
6
前半は以前出た短編集の残暑と同じ話で、後半から初めてコミックスになった作品たち。あとがきとかあるのでどういう心境で描いたものなのかとか知る事が出来て面白かった。雑誌で載った時から面白いと思っていたけど改めて読んでも彼の殺人計画が好きだな。なるたるとかぼくらの描いた鬼頭さんらしさがあって、そういうの分かっている人でも1度目は違う驚きを感じられる作りが良かった。ノスタルジー感じさせる初期の話も良かった。姫さまのヘルメット、昔は凄いイケメンだったのに変わりっぷりに衝撃だった。長い時を過ごしているんだもんな。2024/03/19
蝉、ミーン ミーン 眠ス
1
描きおろし(という表現が適切ではないのが作品解題を読むとわかるが)の表題作以外は全て既読だが残暑収録以降の読切を一冊にまとめてくれたのはありがたいし、漫画家鬼頭莫宏の35年の歴史(という表現も適切ではないのが作品解題を読むとわかる)を改めて順繰りに読み直せたのも悦ばしいことだった。2022/04/18
杜杜
0
紙で購入2022/07/30
たけのこ
0
デビューから最新書下ろしまでの短編集。絵的にも定まっていない感じがあったり、まだまだ粗削りだと感じるものもありながらも、どれも先生独特のちょっとひねくれたセンスを感じる作品ばかり。過去作も機会あるときに読み直したいところ。2022/06/08