出版社内容情報
古墳時代と宇宙時代の2中編を収録
ヤマト国の王子オグナは、父の命を受けクマソ国に潜入する。オグナの真の目的は、クマソの王・タケルを倒すことではなく、クマソに伝わる火の鳥の生血を手に入れることだった。ヤマトの国では殉死の習慣があり、多くの民が王と共に生きたまま埋葬されていたのだ。オグナは火の鳥の生血を飲ませて人々を救うつもりだった。そんなオグナに、タケルの妹・カジカは密かな思いを寄せ始めたが……(ヤマト編)/2577年。地球に帰還する途中の宇宙船で、当直操縦士の牧村がミイラで発見された。座礁した宇宙船から救命ボートで脱出した隊員たちは牧村の過去を語り始めた。しかし、ひとりひとりの語る牧村の姿はそれぞれ違ったものだった。どれが本当の牧村の姿なのか? ミステリータッチのSF中編(宇宙編)
【編集担当からのおすすめ情報】
角川書店豪華版のカラーページのほか、『COM』掲載時の二色ページを再現。全扉絵を収録。
内容説明
ヤマト国の王子・オグナは、父の命を受けクマソ国に潜入する。オグナの真の目的は、クマソの王を倒すことではなく、クマソに伝わる火の鳥の生血を手に入れることだった。(ヤマト編)2577年。地球に帰還する途中の宇宙船で、当直操縦士の牧村がミイラで発見された。座礁した宇宙船から救命ボートで脱出した隊員たちは牧村の過去を語り始めたが…。(宇宙編)
目次
ヤマト編
宇宙編
ヤマト・宇宙編扉コレクション
巻末エッセイ3 コージィ城倉「チェイサー的に言うとしたら…」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ズー
11
今回はヤマト編と宇宙編、2作が収録されていて、ちょうど最近口訳古事記を読んだところでヤマト編はかなり話がリンクして、より楽しめた。同じ状況でもだいぶこちらの場合は違って見えたな😲。ところどころに伏線があって、前の火の鳥と繋がっているのに気づくたび、ハッとさせられる。つくづくハッとさせられる。この作品ってどんな順番で読んでもいけるのかな?😗2023/09/28
れい
8
【図書館】不死を考えることは、生と死両方と対峙すること。死は、時の流れと共に、必ずやってくるもの。でも、いかに生きるかは、自分が決められるもの。どう生きたいか、どう生きるのか?哲学的だけど、深いテーマだ。2016/09/01
mugi
4
すごい表現力。宇宙編の前半なんて、漂流する四人、それぞれはマイクでつながっているだけという、殆ど画面的な動きのない中で無言のカプセルが後を追って来るという事件性が話を引っ張って行く。映画一本見たような気分。最後までぞわぞわして面白かった…コマ割りもページの流れも凝っていて楽しい。2014/09/16
ユーコ
3
コージィ城倉による巻末エッセイがリアル海徳光市みたいで面白かった(『チェイサー』のネタバラシも盛大にやってるし)。「イラつく瞬間」って(笑)。確かに、エンタメ度の高い黎明編、ある意味『火の鳥』完成形とも言える未来編の後はやりにくかったんだろうとも思う。それでも、やっぱ面白いんだよな。2013/12/20
桐一葉
2
周りに人間がいなくなってたった一人になる日がやっぱり来るのかな。全てが1つになって終わりが来る。そしてまた始まってゆくのかな。切なくて、悔やんで、寂しくて。これが私達人類が辿る道なんやろうか。手塚先生の表現力にただただ圧倒され、深く刻みこまれた。嘆くだけでなく、破壊を止める努力をしなければ。今回もそう強く思った。2018/08/01
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- 和書
- 許されざる絆