出版社内容情報
藤子不二雄の出発点となった超幻の単行本
1953年に鶴書房が出版した、藤子不二雄の最初で最後の描き下ろし単行本。足塚不二雄名義で描かれ、富山から上京して複数の出版社に持ち込んだが採用されず、手塚治虫の紹介で同社で単行本化が決まった。しかし、表紙を大城のぼるが執筆し、他のマンガ家の作品とのカップリングで出版されたために、その後2度の復刻では藤子が新たに表紙を描き、カップリング作品は外した形でオリジナル通りではなかった。今回は、松本零士が保存していた原本などを元に本文2色を忠実に再現した完全復刻が実現した。
第3次世界大戦でS連邦が使った「氷素爆弾」により凍りついた地球。シェルターに閉じ込められ100年後に蘇った少年が見たのは、氷素爆弾の被害から立ち直り、科学文明の発達したユートピアとして再建された地球だった。終末SFとして現代にも通じる名作。
【編集担当からのおすすめ情報】
オークションでは400万円以上の値段がついたとされる超レア本の完全復刻。藤子ワールドのすべてが盛り込まれたまさに原点といえる作品。
藤子・F・ 不二雄[フジコ エフ フジオ]
著・文・その他
藤子 不二雄A[フジコ フジオエー]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホームズ
8
再読。前回は気が付かなかったけど読本が付いていたんですね(笑)漫画も良いですが読本の方も面白かった(笑)2011/11/18
アメヲトコ
3
藤子不二雄(当時は足塚不二雄名義)初の単行本の覆刻。『まんが道』では一部が収録されていましたが、初めて通して読みました。さすがに今読むとキャラが立っておらず、ストーリーも強引と感じますが、とくに後のF作品に受け継がれるモチーフが随所にあって興味深いです。最後のコマがまるで別人が描いたかのようなとってつけたようなラストで、どういうことかと思ったのですが、調べたらほんとに別人が付け足してたんですね。ちなみにオリジナル同様別人の作品「覆面団」(割と面白い)もセットになっていて、それも含めてすごい時代です。2017/10/09
よしだ
3
復刻版に感謝。まさか読めるとは!絵柄は足塚名義もあってやや手塚氏よりだが、お話の随所に後の藤子作品となる要素が多々。漫画史と共に再読したい。2011/09/13
緋莢
2
20××年、A国とS連邦の第三次世界大戦は、“氷爆”と呼ばれる強力な兵器によって決着がついた。父親の手によって難を逃れた青年は、100年後の世界で目覚める。100年後の世界は科学至上主義が蔓延、大統領の独裁政治により、人々は支配されていた。少年は人類連盟の面々と共に、大統領の独裁を止めるために、ある計画を実行するが、それが思わぬ結果を生む事に・・・藤子・F・不二雄、藤子不二雄Aの幻の初期作品を完全復刻!2012/01/03
ホームズ
2
昔なんでも鑑定団で登場していたのを見て気にはなっていたので購入(笑)藤子F不二雄大全集にも収録されるらしいけどこちらはオリジナル版だそうですね(笑)最近はこういった古い漫画が読めるのが嬉しいですね(笑)少し値段が高いのが・・・。2011/09/01