やまだ紫選集<br> 性悪猫

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やまだ紫選集
性悪猫

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  • サイズ A5判/ページ数 164p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784778031299
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0079

内容説明

80年代、新しいマンガ表現を切り開いた女性作家、急逝した著者の代表作を緊急復刻!自立した女性の繊細な感情を猫のしなやかな姿態に託した鋭利な感性と詩情の世界。

著者等紹介

やまだ紫[ヤマダムラサキ]
1948年9月5日、東京・世田谷区に生まれる。1969年「COM」5月号『ひだり手の…』でデビュー、以後同誌に精力的に作品を発表。1971年『ああせけんさま』が「ガロ」2月号に入選、翌年には『風の吹く頃』で「ビッグコミック賞」佳作入選。女流漫画家の先駆けとして高い評価を受けるが、結婚と出産・育児のために休筆。1978年に復帰後は多方面に精力的に作品を発表。2006年度から京都精華大学マンガ学部教授に就任。2009年5月5日歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パフちゃん@かのん変更

56
何と表現したらいいのか分からないけれど、不思議な物悲しい様な切ない様な気持ちになる。漫画だけど詩のようだ。そして哲学のような深いものがある。昔、母親の里の二階でCOMを読んだ時に感じたような独特の気分。作者はもう亡くなられたそうです。2017/11/23

Shoko

17
読んだというより、鑑賞したというべき本。猫たちの、美しく、生き生きとした様子に、思索に満ちた言葉。まるで詩のようなマンガでした。「自分を憎むなんて 思い上がりでないかしら こんな自分は自分でないと 言いたい 裏返しなのではないかしら」 佐野洋子さんのエッセイで知り、手に取った本。これからも折にふれ読み返していきたい。本になりました。2017/10/26

ムーミン2号

11
猫が猫として描かれた稀有なマンガであり、猫が猫らしくない思考をしながら猫らしい行動をする稀有なマンガであり、その猫の思考と行動とが妙にマッチしてしまうこれまた稀有なマンガである。まるで詩集をめくるような感覚に襲われる一冊だ。とにかく、優れたマンガ集である、としか言いようがない(つまり、このマンガ集のどこからか一つでも引用し紹介しようものなら、これも! こっちも! となってしまうということ)。時に棚から出しては読んでみたいマンガがまた増えた。2021/03/07

ゆりあす62

10
古本屋さんで見つけ、すぐ買いました。この写真の本より、古い本で、猫も背中向けて顔だけこちら向きという表紙です。 上目づかい、どこ見てるかわからない表情で「すさんでいるの」と作中のことばそのままで、つれて帰らないわけにはいきませんでした。 猫の絵も最高に素敵ですし、物語と言うより、みなさんもコメントしてますが、詩集ですね。 どの猫もにも、作者紫さんの、とてもやさしい、でも、変にやさしすぎない愛をかんじました。みんなかわいいですが、裏表紙の寝てる(最初死んじゃってるのかと思った)猫には、撃沈です。2015/06/24

ぐうぐう

9
昨年の春、突然に私達の前からいなくなったやまだ紫、その復刻第1弾。猫の視点で綴られた日常が、淡々としたおかしみとせつなさで描かれている。「貴方は淋しいのだ やさしく在ろうと努めたことが 誰の――何の――為になったろう ……と思うとき 貴方は… 傷だらけだ」。猫だからこそ、人の日常が詩情となって救われていく、輝いていく。何度も何度も読み返したくなる、それは愛しい日常となって。2010/01/20

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